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栃木県農政部

農政部 千渡58haは24年度から、中谷71ha、23年度に工事

2021/11/16 日本工業経済新聞(栃木版)

 県農政部は15日、来年度着手を計画する県営農地整備事業の千渡地区(鹿沼市)、中谷地区(野木町)の概要を県公共事業評価委員会に報告した。整地工の面積は千渡が58・7ha、中谷は71・4ha。工事着手は千渡が24年度、中谷は23年度を予定している。

 千渡(千渡、白桑田、深津)は武子川沿いの農地。下流はJR日光線付近、上流は国道293号に近い南北約6㎞の区域。

 中谷(中谷、南赤塚、丸林、友沼、野木)はJR野木駅南東側の点在する農地が対象。

 両地区とも小区画な水田主体の農地。用排水施設は兼用の狭い土水路が多く、道路も狭隘。排水不良の農地で作物の選択性が限られている。

 このため農地の整形・大区画化と併せて分離・装工された用水路と排水路、農道を一体的に整備。ICTを活用した水管理システムを導入。暗渠排水工も布設し、高収益作物を導入できる水田の汎用化を進める。

 千渡地区の圃場は標準区画50㌃とし、道路工9・9㎞、水路工20・6㎞(用水路10・7㎞、排水路9・9㎞)を整備。暗渠排水工はほぼ全域の56haに布設する計画。

 総事業費は13億8000万円。測量設計に4000万円、用地補償に1000万円、換地に1億4000万円、工事に11億9000万円を見込んでいる。

 事業期間は22~29年度。測量設計は22~23年度、工事は24~28年度に行い、29年度に換地処分を実施する予定。

 中谷地区の標準区画は1ha。道路工8㎞、水路工23・1㎞(用水路12・4㎞、排水路10・7㎞、揚水施設4基)、暗渠排水工42ha、客土工42haを計画している。

 総事業費は16億4000万円。測量設計に6000万円、用地補償に1000万円、換地に1億4000万円、工事に14億3000万円を試算。

 事業期間は22~28年度。22年度に測量設計を進め、23年度から工事に着手。28年度に換地処分を予定している。

 千渡地区では県土整備部の武子川河川改修用地12・3haを創設。中谷地区では野木町が市街地溢水対策で整備する調節池用地0・5haを創出する。

 コスト削減では両地区とも道路工の敷砂利に再生骨材を使用。中谷地区の客土材には思川河川工事の土を流用する計画。

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