記事

事業者
千葉県県土整備部

圏央道大栄‐横芝間の評価書縦覧/延長18.5㎞に1千億円、都市計画も告示

2008/01/21 日刊建設タイムズ

首都圏中央連絡自動車道(圏央道)大栄~横芝間の延長約18.5kmに関する環境影響評価書の縦覧が18日、県県土整備部と環境生活部、関係市町で始まった。縦覧期間は2月28日まで。また、同区間の都市計画も同日付の県報に告示された。都市計画は大栄、多古、芝山、横芝、松尾の各都市計画道路の変更。

 大栄~横芝間は、一般国道468号「首都圏中央連絡自動車道」の千葉県内区間のうち、唯一都市計画決定を受けいなかった。同区間は、成田空港につながる東関東自動車道に直結する高規格幹線道路で、完成すれば、首都圏各地との連携が強化されるほか、対岸の川崎、横浜市や房総半島から空港までの距離が大幅に短縮される。

 事業主体の関東地方整備局千葉国道事務所では、来年度以降、設計案や用地測量などに着手し、用地買収、着工を経ておおむね10年後の完成を目指すことにしている。事業費は約1000億円を見込む。

 事業実施区域は起点側が成田市吉岡、終点側が山武市松尾町谷津。その間、多古町、芝山町、横芝光町を通過する。車線数は4車線で、設計速度は時速100km。

 道路構造は土工を基本構造とし、一部区間に橋梁及びトンネルを採用。土工部は盛り土が約7km、切り土が約9.3km、高架部(橋または高架)が約1.5km、トンネルが約0.7km。土工部は幅員が約22m、高架部のうち中小橋が約22m、長大橋が約20.5m、トンネルが約9mの見込み。

 ジャンクションは大栄ジャンクション(仮称)(連結位置:成田市吉岡、連結施設:東関東自動車道)。インターチェンジは①主要地方道成田小見川鹿島港線インターチェンジ(仮称)(連結位置:成田市川上、連結施設:主要地方道成田小見川鹿島港線)②国道296号インターチェンジ(連結位置:香取郡多古町喜多、連結施設:一般国道296号)③松尾横芝インターチェンジ(連結位置:山武市松尾町谷津、連結施設:千葉東金道路、主要地方道成田松尾線、銚子連絡道路)。

 以下は、評価書による事業計画。

 ■都市計画対象道路事業の名称■

 一般国道468号首都圏中央連絡自動車道(大栄~横芝)建設事業

 ■都市計画決定権者の名称等■

 ▽都市計画決定権者の名称=千葉県

 ▽事業者の名称=国土交通省

 ▽代表者の氏名=関東地方整備局長北橋建冶

 ▽主たる事務所の所在地=埼玉県さいたま市中央区新都心2-1

 ■都市計画対象道路事業の目的及び内容■

 【都市計画対象道路事業の目的】

 都市計画対象道路事業は、「第四次全国総合開発計画」(昭和62年6月閣議決定)において、高速交通サービスの全国的な普及及び主要拠点間の連絡強化を目標とする高規格幹線道路として位置付けられた首都圏中央連絡自動車道(以下「圏央道」という。)の一部である。

 圏央道は、都心からおよそ半径40~60kmの位置に計画され、東関東自動車道、常磐自動車道、東北自動車道、関越自動車道、中央自動車道、東名高速道路等を相互に連絡し、首都圏への流入交通を分散・導入あるいは通過交通をバイパスさせることによる首都圏の、交通混雑緩和等や沿線都市間の連携による首都圏全体のバランスある発展を図ることを目的とする環状道路として計画されている。また、「あすのちばを拓く10のちから(改訂版)」(千葉県、06年3月)において、成田国際空港等の整備された拠点をつなぎ、各地域の潜在的な力を高めるため、高規格幹線道路等のネットワークの充実を図ることとされている。圏央道が、供用中の千葉東金道路、東関東自動車道、東京湾アクアライン等と一体的に機能することにより、「幕張新都心」「かずさアカデミアパーク」「成田国際空港都市」等の各種プロジェクトへの支援や、南北に長い千葉県内の均衡ある発展と活性化に大きく寄与するものである。

 圏央道(大栄~横芝)(以下「対象道路」という。)は、交通の利便性が低い状況にある香取・東総地域の広域的なアクセスの向上を図るものである。また、成田国際空港をはじめとする物流拠点及び臨空工業ゾーンなどの生産拠点等と首都圏各地や東日本・西日本との連携強化を図るとともに、地域交通の円滑な流動を促進し、北総地域の発展と活性化に寄与するものである。

 【都市計画対象道路事業の内容】

 〔都市計画対象道路事業の種類〕

 一般国道の新設

 〔都市計画対象道路事業実施区域〕

 都市計画対象道路事業実施区域(以下「事業実施区域」という。)とは、都市計画対象道路事業により、土地の形状の変更並びに工作物の新設及び増改築が想定される概ねの範囲であり、工事施工ヤード及び工事用道路等の設置が想定される概ねの範囲も含み、今後事業計画の進捗に伴い詳細に定めていくものである。

 環境影響評価における事業実施区域は、成田市を起点に、多古町、芝山町、横芝光町を通過して終点の山武市に至る地域を対象としている。

 〔都市計画対象道路事業の規模〕

 延長:約18.5km、起点:千葉県成田市吉岡、終点:千葉県山武市松尾町谷津

 〔都市計画対象道路事業の車線数〕

 4車線

 〔都市計画対象道路事業の区分〕

 第1種第2級、自動車専用道路

 〔都市計画対象道路事業の設計速度〕

 100km/h

 〔都市計画対象道路事業に係る構造の概要〕

 一部の区間に橋梁及びトンネル構造を予定しているが、土工を基本構造として計画している。

 (▽道路構造の区分=延長)

 ▽土工部(盛土)=約7.0km

 ▽土工部(切土)=約9.3km

 ▽高架部(橋もしくは高架)=約1.5km

 ▽トンネル部=約0.7km

 〔都市計画対象道路事業のインターチェンジ等区域〕

 (▽連結位置=①名称②連結施設)

 ▽成田市吉岡=①大栄ジャンクション(仮称)②東関東自動車道

 ▽成田市川上=①(主)成田小見川鹿島港線インターチェンジ(仮称)②(主)成田小見川鹿島港線

 ▽香取郡多古町喜多=①国道296号インターチェンジ(仮称)②一般国道296号

 ▽山武市松尾町谷津=①松尾横芝インターチェンジ②千葉東金道路、(主)成田松尾線、銚子連絡道路

 【都市計画対象道路事業の工事計画の概要】

 〔工事区分〕(▽道路構造の区分=①工事区分②想定される工種)

 ▽土工部(盛土部、切土部)=①土工②地盤改良工、盛土工、掘削工、法面工、擁壁工、舗装工

 ▽高架部(橋もしくは高架)=①橋梁・高架①橋梁・高架②基礎工、橋台・橋脚工、橋梁仮設工、舗装工

 ▽トンネル部=①トンネル②掘削・支保工、覆工、舗装工

 〔工事施工ヤード、工事用道路等の設定が想定される概ねの位置〕

 工事施工ヤード、工事用道路は、対象道路の工事計画及び対象道路周辺の既存道路との接続等を踏まえ、改変区域を必要最小限に抑えた計画とする。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら