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埼玉県羽生市

上新郷地区高規格堤防上に道の駅を整備、8月ごろに基本計画策定業務を委託

2001/05/08 埼玉建設新聞

 上新郷地区高規格堤防(スーパー堤防)上に道の駅整備を計画している埼玉県羽生市は、8月ごろに基本計画策定業務を委託する。県が進めている国道122号上、利根川に架設する昭和橋工事に併せ、平成16年度の完成を目指しており、今年度はこのほか検討委員会も設立し、国・県と調整を図り、事業を推進する。

 道の駅は、国土交通省が整備する上新郷スーパー堤防上の河川防災ステーション隣接地に建設。水防活動に携わる消防団員休憩所などを含む水防センター、道路休憩施設、地域情報発信・交流などの機能を備える施設を国から借地して整備する。面積は約1・5ha。

 これまでに、平成9年度に基本構想を策定。業務はダイナックス(港区)が担当した。同業務内では、ドライバー現況調査やアンケートを平日・休日に分け実施し、利用者要望などを調査した。

 調査結果では、十分な駐車スペース、ユニバーサルデザインに配慮したトイレ、道路地図など多様な情報提供施設、運転者に対するアイストップなどの要望が挙げられた。

 現時点ではレストランやこのほどオープンしたキヤッセ羽生と連携しての農産物、味噌・田舎饅頭など加工品販売施設の設置案が浮上している。

 これらの施設に加え、通常使用しない水防センターの平常時利用や、利用者・地域住民に必要とされる機能、県整備のトイレ・駐車場との動線関係、施設エリアの規模設定、各施設の必要面積基礎算定、施設配置計画案、建物全体イメージ、概算事業費などを年度内にまとめる。

 8月ごろには、国職員、地元住民、学識経験者などで構成する検討委員会も設立。施設概要検討に入る。近く人選に着手する。

 なお、河川防災ステーションの敷地面積は約4・7ha。河川防災ステーションの平常時利用については、建設後の維持管理も含め、今後国と市で協議を重ねていく。

 建設地は、交通量の多い国道122号と自然が豊かな利根川との交差地。さらに、建設地北側の河川敷空間は市営グラウンドがあり、市主催の熱気球バルーンフェスティバル会場として、シーズンには鮎つりの名所として多くの市民に利用されている。

 また、江戸時代に行われた利根川東遷の「川俣締切跡」(県指定文化財)や「川俣関所跡」(県指定文化財)とも隣接。

 市では、これらの自然環境や歴史的財産を生かした整備を進める方針で、道の駅と一体的な水辺空間整備も行いたいとしている。



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