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星川雨水調整池で設計着手/金沢動物園再整備へ計画策定

2008/02/08 日本工業経済新聞(神奈川版)

 横浜市の下水道、河川、公園、環境行政を担当する環境創造局の平成二十年度予算案が五日、発表された。「豊かな水・緑環境をまもり、つくり、そだてる取組」、「安全・安心な生活環境を確保する取組」、「活発な地域の環境行動を支援する取組」の三つの柱を掲げ、施策を展開する。新年度からは、地球温暖化対策として、地球温暖化対策事業本部を設置し、中長期を見据えた具体的な取組を進める。

 公園事業では、整備費として百八十八億円を計上、市民に身近な公園の整備を進めるのをはじめ、青葉区、泉区、瀬谷区の三区でスポーツ施設を中心とした施設整備に加え、各区のスポーツ需要に応じ、新たに整備する候補地の計画策定に取りかかる。

大規模公園では、よこはま動物園(ズーラシア=旭区、緑区)において開港百五十周年に向けたイベント会場の整備に当たる。動物園では、金沢動物園(金沢区)で魅力向上の一環として「森とエコ」をテーマにした再整備計画に取りかかる。都心部では、十六年に設けられた立体都市公園制度を用い、継続で進めるみなとみらい線元町・中華街駅の駅舎上部に整備を進めるアメリカ山公園(中区)のほか、新山下緑地(中区)を新設する一方、横浜(中区)、野毛山(中区)、大通り(中区)の三公園の再整備を手がける。

 下水道行政では、四百十二億円を以って管きょ、水再生センター等の整備にあたる。中区、西区、南区、磯子区では老朽管更新を中心に展開する一方、戸塚区、旭区等では、公図混乱等により整備の遅れている地域で管きょ整備を実施し、未整備地域の解消を図る。浸水対策の一環で行う雨水幹線整備は、百二十六億円を投じ、鶴見川流域の新羽末広雨水幹線、新横浜駅前第二幹線のほか、帷子川流域の帷子川右岸雨水幹線、たちばなの丘雨水調整池、星川雨水調整池の設計を進める。

 下水道施設の地震対策では、臨海部にある北部第二と神奈川水再生センターの護岸補強。北部・南部汚泥資源化センターでは卵形消化タンクの耐震補強対策を講じる。

 河川事業では、帷子川支川今井川で継続の東海道本線岩間川橋りょう及び金沢橋の改築を進め、栄区のいたち川では紅葉橋架け替えを行う。河川本川に隣接して設ける遊水地は、戸塚区の宇田川で年度内の完成を目指すほか、引き続き戸塚区の舞岡川で工事に当たる。

 環境施策では、新規に公共施設への省エネ機器類導入のための手法や、導入計画の策定作業を行うのをはじめ、金沢区庁舎をモデルに高効率照明や太陽光システムの導入、壁面緑化や遮熱性塗料を施しヒートアイランド対策の検証を行う。緑区と泉区の公共施設で、10㌔㍗の太陽光発電システムを導入し、市民普及に努める。

 緑化政策では、三十二億円の予算を付け鎌倉市境に近い円海山近郊緑地特別保全地区の指定・買入のほか、市内の各地にある特別緑地保全地区指定・買入を促進し、緑の保全にあたる。以下、同局の主な事業概要は二面に掲載。



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