横浜市の平成二十年度予算案のうち道路局分がこのほど発表された。七百三十六億円の予算を以って「道路整備」、「道路維持管理」、「地域交通対策」、「交通安全対策」の四つの柱を軸に事業執行にあたる。
予算を事業分野別に見ると道路整備では、横浜環状北線、同南線、同北西線の高速道路では北線、南線では、引き続き、インターチェンジにアクセスする関連街路を含めた工事を進め、第三京浜港北インターチェンジと東名高速道路横浜青葉インターチェンジを結ぶ北西線は、環境影響評価に必要な現地調査等を実施する。
都市計画道路は、市が重点を置いている骨格を形成する幹線道路網として位置づけている三環状十放射道路の整備を促進する一方、将来の社会情勢の変化等に合わせ、都市計画道路網のあり方を再構築し、より重点的・効果的な街路整備を行えるよう調査を実施する。
国道及び主要地方道整備などの幹線道路整備は、国道1号(保土ヶ谷区)狩場工区で上下三車線から五車線の拡幅事業の年度内完成を目指すほか、国交省が整備にあたる国道1号原宿立体交差事業(戸塚区)に対し七十億円を負担し、事業を支援していく。
市民の誰もが最寄り駅まで15分での移動を目標とした駅まで15分の道路整備は、六十八億円の予算を付け新規六か所を含む七十七か所で交差点改良や駅前広場整備、バスベイの設置などを行う。
維持管理では、新規事業として歩道上の植わっている街路樹の根が上がり、舗装、縁石を持ち上げ歩行者の安全な交通の妨げとなっている根上がり状態の対策に乗り出す。樹木の生育と歩道の安全確保を両立させる工法を採り入れる。
道路施設の長寿命化対策では、横浜型「橋守(はしもり)」事業に着手する。アセットマネジメントシステムの一環として、専門的な技術を有する民間技術者と協働で、維持管理を行うための活用方策の検討や、庁内技術者のの技術力向上を目的に技術研修を実施する。
交通対策では、バリアフリー新法に基づくまちのバリアフリー化を考える。二十年度は都筑区役所と連携し、市営地下鉄のセンター南・北駅周辺で基本構想を策定する。
交通安全事業は、歩道、道路照明灯、交差点改良等による事故防止対策のほか、私道整備の助成を行う。事業概要は別途掲載。