12年度に新規創設した「トンネル緊急対策」を所管している群馬県道路維持課はこのほど、対象となるトンネルを明らかにするとともに、13年度の当初予算で事業費として1億3、000万円を確保している。
近く13年度事業をまとめることを示した。それによると、対策が必要となるトンネルはすでに整備が完了した主要地方道渋川下久屋線の鳥山トンネルをはじめ計10か所。
13年度の事業は流動的だが、これまでの調査で、沢入トンネル(勢多郡東村)と梅田トンネル(桐生市梅田町)の工事方法までが固まっている。この工事を実施に合わせて残るトンネルの調査を先行させる。工事量などは今後ツメる計画だ。
この事業は、住民生活に密着する公共土木施設について、危険個所の緊急点検・工事を推進し、事故や災害の未然防止に努め、県民生活の安全を確保するとともに、機能向上を図るのが狙い。
11年度までに、建設技術研究所東京支店(東京都中央区日本橋本町4-9-11、電話03-668-0451)で調査を実施、トンネル内壁の漏水・亀裂など、早急に対応が必要と思われる10トンネルについて、補修を実施する方針で、12年度に事業化された。
これまでに、主要地方道下久屋渋川線の不動トンネル(赤城村棚下、延長53・8m)の整備が完了、工事が行える段階のトンネルが、国道122号にある沢入トンネル(勢多郡東村、延長494m)と主要地方道桐生田沼線の梅田トンネル(桐生市梅田町、延長270m)の2か所となっている。
また、調査段階では、主要地方道渋川下久屋線の鳥山トンネル(赤城村棚下、延長46m)、国道299号の乙父トンネル(上野村乙父、延長168m)と父母トンネル(上野村父母、延長620m)、国道462号の神坂トンネル(鬼石町坂原、延長414m)、門ケ谷トンネル(鬼石町高瀬、延長85m)、魚尾トンネル(中里村魚尾、延長142m)、国道120号の一之瀬トンネル(片品村東小川、延長140m)の8か所となっており、13年度の予算で可能な限り調査を実施する方針だ。