川崎市は、市水道局が計画している長沢浄水場(多摩区)の施設更新に伴う環境影響評価書(アセス評価書)を十三日から条例に係る縦覧手続きを開始した。
更新は、十八年八月に策定した川崎市水道事業の再構築計画に基づき将来の水需要予測結果をもとに、現在稼動中の長沢、生田、潮見台の三浄水場を機能集約に伴うもので、現状の同浄水場の給水能力二一七、〇〇〇立方㍍/日、施設能力二四〇、〇〇〇立方㍍を、それぞれ二五二、四〇〇立方㍍/日、二八〇、〇〇〇立方㍍に引き上げる一方、生田浄水場と潮見台浄水場を廃止するもの。
計画では、施設北側の第三凝集沈でん池、旧管理棟、旧乾燥機棟、北部資材置場、第三配水工事事務所、天日乾燥床を整備に伴う撤去したうえ、導水開渠(幅約三㍍、延長七〇㍍)、半地下構造の着水井(一〇㍍×一〇㍍)、半地下構造の容量六、〇〇〇立方㍍規模の粉末活性炭接触池、原水の濁質を沈でん処理により除去する施設で、急速ろ過にかかる負担を軽減する凝集沈でん池一四〇、〇〇〇立方㍍/日×二系列)、急速ろ過池一四〇、〇〇〇立方㍍/日×二系列、四五、〇〇〇立方㍍の給水区域の需要量に応じて適切な配水を行うために、浄水を一時貯える配水池などを整備する計画で、このほかに管理棟RC造二階建て、延床面積一、六〇〇平方㍍、地下一階地上一階、延床面積一、二〇〇平方㍍の薬品、電気設備棟の建設に加え、口径一、三五〇㍉、延長一九〇㍍、同一、一〇〇㍉、同一九〇㍍、同一、〇〇〇㍉、同二〇㍍の送水管を整備する。
示された工事スケジュールでは、最初に二系列からなる凝集沈でん池(1)に取りかかる。十三か月目までに土工事(掘削)を終え、続いて基礎工(杭打)を行い、それから十七か月目から躯体築造工、二十二か月目から仮設材撤去から埋め戻し、復旧を経て二十五か月目から機械設備工に着手し、四十八か月までに終える。凝集沈でん池に続く急速ろ過池は、七か月目で準備工に着手し、九か月目から土工(掘削)、十九か月目から基礎工、二十七か月目から躯体築造工という手順で四十八か月目で整備を終える。
配水池は、九か月目から土工(掘削)、十九か月目から基礎工、二十七か月目から躯体築造工
凝集沈でん池2及び粉末活性炭接触池は、五十五か月目から取りかかり、九十か月目で整え、六か月で場内整備、片付けなどを済ます。
評価書では、騒音、振動、廃棄物、景観、地域交通に与える影響を予測し、対策を盛り込んでいる。
アセス書は四月十一日まで、宮前区役所、向丘出張所、多摩区役所、生田出張所及
び本庁(環境局環境評価室)で縦覧することができる。