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埼玉県幸手市

都市計画マスタープランを公表-圏央道幸手インターチェンジ複合開発構想など(埼玉県)

2001/05/29 埼玉建設新聞

 埼玉県幸手市は、都市計画マスタープランをまとめ、このほど公表した。目標年次は概ね20年後の平成32年。将来都市像には「安心 快適 次代に引き継ぐ自立都市」を掲げている。重点的な取り組みが期待される施策には、圏央道幸手インターチェンジ周辺複合開発構想の推進、幸手環状道路の整備、(仮称)保健福祉総合センターの整備などが盛り込まれた。地区別構想では市内を5地区に分割し、それぞれまちづくり方針をまとめている。

 マスタープランは、目標年次である平成32年度の人口を約6万6、000人に設定。年齢別人口では、特に65歳以上人口の増加が進むものと予想している。

 地区別構想は小学校区や地区特性を考慮し、市内を①中央北地区②中央南地区③西地区④東地区⑤南地区に分け、それぞれの将来像、基本目標、方針などをまとめた。

 同プランは、平成10年度から、まちづくりシンポジウム、市民意識調査、高校生まちづくり懇談会などを経て策定。業務は日本能率協会総合研究所(港区)が担当。

 各地区のまちづくり方針概要は次のとおり。※都市計画道路=(都)

【中央北地区】

 幸手・幸手東小学校区。幸手駅東口周辺、(都)幸手停車場線沿道、(都)中央通り線沿道や周辺の商業系地域において、商業に加え、サービス系機能と住居系機能からなる複合機能の導入を図り、複合市街地の整備を進める。このうち(都)幸手停車場線の沿道については、都市計画道路の整備と沿道土地利用との一体的整備によるシンボル軸の形成も検討。幸手駅は橋上化やバリアフリー化を促進、幸手東口駅前広場および(都)幸手停車場線の整備とその延伸を図る。

【中央南地区】

 上高野、栄第一、栄第二、緑台小学校区。幸手駅西口地区土地区画整理事業を推進するとともに、駅橋上化、西口開設などを進める。駅周辺は、業務・サービスなどの機能に加え行政サービス機能の導入を図り、駅東口と合わせ市中心核を形成する。幸手駅西口地区土地区画整理事業、第2高野地区の市街地整備や幸手団地のリニューアルなどに際し、情報化・高齢化に対応するSOHO対応住宅、バリアフリー住宅、二世帯住宅など多様な住宅供給を促進する。

【西地区】

 行幸、長倉、香日向小学校区。香日向地区南部の中川崎地区は、住居系を中心とする土地区画整理事業を進める。香日向地区と市中心部を結ぶ(都)幸手鷲宮線沿道については、長期的観点で沿道型土地利用の立地可能性について検討を進める。

【東地区】

 権現堂川、吉田小学校区。耕作環境が悪化しつつある農地に農園付き住宅を整備し、人口誘導を図る。国道4号バイパス、(都)惣新田幸手線バイパスなど幹線道路沿道は、沿道サービスだけでなく地域住民の利用も考慮した沿道型商業なども含む土地利用について、今後の都市計画の考え方に配慮しながら検討する。

【南地区】

 八代小学校区。圏央道インターチェンジを中心に、産業・教育・住居・サービス・レクリエーションなどの機能を備える複合市街地整備を進める。整備にあたっては、新たな市民サービス施設の立地も検討する。インターチェンジ周辺複合開発ゾーンまたは倉松川沿川に(仮称)ふれあいの杜などの導入を進める。



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