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栃木県企画部

思川開発事業の柱となる南摩ダムが具体化、10年度から基礎調査

1998/09/30 栃木建設新聞

 県水資源対策室によると、思川開発事業の柱となる南摩ダム(鹿沼市)が水源地域特別措置法(水特法)に基づくダム指定を受け、ダム本体建設が具体化する見通しとなった。きょう十一日の閣議で了承される。県ではこれを受けて、十一~十二年度中に国土庁から水源地域整備計画の決定を受けることを目標に、今年度から整備計画策定のための基礎調査に入ることにした。

 ダム指定を受ける南摩ダムは、総貯水量一〇一、〇〇〇、〇〇〇立方mを確保し、県南地域の洪水調整、都市用水、流水機能の維持、特定かんがい用水の確保を目的に計画された。利根川水系一級河川南摩川(右左岸とも上南摩町字室瀬地先)に水資源開発公団が堤長五四五m、堤高一〇五mの大型ダムを建設する。

 水公団では、ダム本体の総事業費は二千五百二十億円規模を想定。来年度予算編成では、ダム指定に伴う工事用道路工事費、ダム水没地内の用地調査・環境影響調査費などを盛り込んだ思川開発事業費二十四億五千万円を概算要求している。

 県はダム指定の見通しがついたことに伴い、十月から水特法に基づく水源地域整備計画の基礎調査として、水没する鹿沼市上南摩地区の住戸(七十九戸)、農地(五〇km)の現況調査をスタートさせ、来年度から具体的な水没者の生活再建策、地域活性化策などについて市、地元との協議を進める。



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