佐倉市酒々井町清掃組合(印旛郡酒々井町墨1506)は、次期ごみ処理施設の建設場所について、既存の酒々井リサイクル文化センター用地を選定した。佐倉市の3候補地と比較検討を行い、事業費や周辺の状況から同センター用地を選定。同組合が昨年度でまとめた「一般廃棄物基本計画」(計画期間:07-21年度)に盛り込まれた。基本計画の策定は日本都市設計(東京都文京区湯島2-4-3)が担当。
次期ごみ処理施設整備の今後の事業スケジュールは、2016年度に一括して用地を取得したうえで、17年度で施設建設に着工し、17-19年度の3か年で施設を建設し、20年度の稼働開始を目指す。施設は粗大ごみ処理施設を併設し、建設費は総額で81億7000万円(うち用地費2億円)を見込む。更新施設の処理能力は日量約125tで計画。
次期施設用地については、佐倉市内3か所と既存の酒々井リサイクル文化センターの4か所を対象に比較検討を行った。佐倉市内に新たに施設を整備する場合には、施設運営の一元化を図る必要があり、既存のA、B、C、Dの4炉すべてを廃止したうえで、新たに9ha程度の用地を拡張する必要がある。これに対し、既存の酒々井リサイクル文化センターの施設を更新する場合には、比較的新しいD炉は更新施設と一元化を図り、そのまま使用することが可能となる。
また、既存の酒々井リサイクル文化センターでの更新は①約20年間にわたって組合運営を行ってきており、今後の施設整備において地元地区の理解・協力が得やすい②ごみの搬入・搬出等の搬入路や上下水道などの社会基盤整備がなされていることから、新たな整備の必要がない③隣接する酒々井コミュニティプラザや園芸施設など場外の余熱利用が整備されており、今後も有効活用が図られる④佐倉市にするよりも施設整備の事業費が安価となる-などの優位性が認められた。ただ、用地は2ha程度の拡張が必要となる。
既存施設の能力は、A、Bの2炉が日量約60t、C、Dの2炉が同約100t。竣工年度はA炉とB炉が87年3月、C炉が90年3月、D炉が05年7月。工事の施工は、A、B、Cの3炉を荏原製作所、D炉を荏原・清水・大昌JVが担当。
次期施設の規模は、焼却施設が同約210t、粗大ごみ処理施設が同約40tの計画。このうち焼却施設は、既存のD炉はそのまま使用するため、更新は日量約125tを増設することになる。粗大ごみ処理施設は日量約40tで計画。
施設の建設費及び用地費は総額で約81億7000万円と算出。内訳は、焼却施設の建設費が60億円、粗大ごみ処理施設の建設費が16億円、解体費が3億7000万円、用地費が2億円。
計画目標年次(21年度)における施設の運転管理費及び処理委託費は、運転管理費を7億2346万円、処理委託費を2億3488万円の総額9億5834万円と算出。運転管理費の内訳は、焼却施設が5億8319万円、粗大ごみ処理施設が1億3768万円などで、ほかに焼却残渣の処理委託費が2億3488万円。