県教育庁は、特別支援学校の児童数の増加に伴う過密化に対応し、高等部生徒の職業自立に向けた教育環境を整備するため、高等学校の余裕教室等を活用した分校・分教室の整備を行う。今年度は県予算に当該年度事業費8520万円とほかに限度額1400万円の債務負担行為を設定し、旧流山東高校校舎改修と鶴舞桜が丘高校校舎改修の実施設計、流山高校校舎改修工事、柏特別支援学校と我孫子特別支援学校の仮設校舎整備を実施する。
流山高校(流山市東初石3-98)の校舎改修は、同校の余裕教室3室を活用し、柏特別支援学校の分教室を整備する。普通教室3室の便所・手すりなどの整備を行う。
旧流山東高校(流山市名都借140)の改修は、高校再編により移転統合した同校の空き校舎を改修し、流山高等学園の第二キャンパスを整備する。整備するのは管理特別教室棟で、規模はS造4階建て延べ4884㎡。
同学園は09年度から1学級の定員を9人から10人に増やす。このため、第二キャンパス開設で3学年36学級360人となり、規模が現状の3倍に拡大する。
流山東高校は、高校の再編により流山中央高校と統合され、この4月から流山おおたかの森高校として開校した。校舎は旧流山東高校の校舎を使用している。
鶴舞桜が丘高校(市原市鶴舞355)は、余裕教室を活用して市原特別支援学校の分校を整備する。今年度で実施設計を行い、来年度で校舎を整備する計画。本館の規模はRC造4階建て3317㎡。
また、柏特別支援学校(柏市十余二418-5)と我孫子特別支援学校(我孫子市新木字大山下1685)は、本校舎整備までの緊急対策事業として今年度で仮設校舎を整備する。校舎はプレハブ校舎をリースする予定で、規模は平屋建て延べ約140㎡の想定。
県内の特別支援学校の児童・生徒数は4587人で、このうち知的障害者は3258人。過去10年間で高等部は264人増加している。