国土交通省は総合評価方式の運用で本年度から、標準型と高度技術提案型を適用する場合は技術提案の上限値明示を徹底する方針だ。昨年度に指摘された、いわゆる“技術ダンピング”を防止する狙い。とりわけ標準型では、過度にコスト負担を要する提案がなされた場合においても、優位な評価としないよう留意する。
昨年度の総合評価方式では、「どうしても受注したい」という応札者側の心理から、高い技術評価点を得るために過度なオーバースペック競争に走る“技術ダンピング”が横行。国交省内部でも、大きな問題点として認識していた。
同省では、応札者に技術提案の要求レベル(上限、下限)を的確に伝えられていないことが要因と分析。このため、上限値の明示を徹底することにした。
ただ簡易型の場合は、施工上配慮すべき事項について適切か不適切かを評価していることから、基本的には上限値の明示をしない。