都市計画道路高崎渋川線改良事業、四ッ角周辺整備事業と並び、渋川市が取り組む今年度の3大主要事業に位置づけられる伊香保温泉再生事業。今年度事業費には9億4583万1000円を確保しており、うち工事費は約5億円、委託費には約1億円となっている。温泉の確保・供給、石段街周辺の情緒を生かした景観の整備、交通利便性の向上などの取り組みによる「人々に愛され続ける石段の温泉まち」へと整備していく。道路の舗装工事から配水管の布設替え工事、駐車場の解体工事などを進めることで、訪れる観光客たちにとって、ますます魅力的な温泉街へと整備されていくことになるが、今年度予定している工事概要をまとめた。
解体工事は、関屋橋広場立体駐車場解体工事と薬師下広場既存建造物解体工事をそれぞれ実施する。関屋橋広場の立体駐車場解体工事は、6月までの発注を目指す。指名競争入札での発注を見込んでいる。薬師下広場の既存建造物解体工事は、指名競争で冬までには着手したい考えだ。設計は、いずれも市が直営で手がける。
ロープウェイ見晴駅舎改築工事は、一般競争入札で、9月までに発注する予定。同駅舎は、昭和36年築のW造平屋建て、延べ床面積は約250㎡。うち、駅舎分が約200㎡、待合室分は約50㎡。待合室は昭和62年に改修したが、老朽化が目立っていることに加え、利用者ニーズに応えるべく改築に取りかかる。計画では、待合室を約100㎡へと拡張し、既存の男女兼用トイレを改修する。男性トイレは大1基・小2基、女性トイレは2基設け、面積はともに約11・5㎡を想定。また、約7㎡の男女兼用ユニバーサルトイレも設置し、車椅子利用者への配慮も欠かさない。内部にはベビーシートも設ける。駅舎については、外壁や屋根の改修、未設部位に手すりを付ける予定だ。
道路関連では、雷之塚神社線道路整備工事、雷之塚神社支線3号道路整備工事、物聞橋香湯線整備工事、物聞橋香湯線支線4号道路整備工事を計画。雷之塚神社線の整備対象は伊香保信号からL約200m。山側にW約2mの歩道を設ける。一般競争入札で、6月までの発注を目指す。
ほかの3路線については、舗装工事となる。市は、地域住民の方たちと工期など最終調整が残っており、発注時期は流動的。水道管やガス管などの埋設物が入り組んでおり、それらの整理が完了してからの工事着手となりそうだ。素材などを今後詰め、景観に配慮したカラー舗装となる見込み。また、「交通規制のことを考慮すると、まとめて複数の路線にとりかかるのはむずかしい」としている。工事延長は雷之塚神社支線3号がL約120m、物聞橋香湯線がL約160m、物聞橋香湯線支線4号がL約60m。指名競争入札での発注となる。
道路整備に付随して、4カ所で配水管布設替工事にもとりかかる。雷之塚神社線関連では、L460mに対しφ150㎜のDCIP管を、物聞橋香湯線外2路線関連で、L215mにφ150㎜のDCIP管を、雷之塚神社支線3号関連で、L135mにφ100㎜のDCIP管を、香湯神社支線2号関連で、L145mにφ40~50㎜のCIP管をそれぞれ開削工法で布設する。指名競争での発注となり、時期については「7~8月ごろにはとりかかりたい」とした。設計は市の直営。
温泉基本管の舗装本復旧工事は計3工区で着手する。第1工区はA約1000㎡、第2工区はA約1600㎡、第3工区もA約1600㎡を予定しており、なるべく早くに着手したい考えだ。昨年度に管工事を行い、現在は仮舗装状態。ただ、施工面積については流動的で、変更される可能性ある。設計は市が直営で手がける。
また、防火水槽整備工事もなるべく早く着手したい考えだ。指名競争での発注で、40t級の防火水槽を1基、新規に埋め込む。