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都市軸道路整備計画の埼玉県内ルート-年度内にもルート決定を

2001/06/11 埼玉建設新聞

 茨城県、千葉県と埼玉県東部地区を結ぶ都市軸道路整備計画で、三郷、吉川両市で進めてきた埼玉県内ルートの調整が最終段階に入り、年度内にもルートを決定し、都市計画決定の準備に入る。早ければ14年度にも計画決定する見通し。埼玉県内へのルートは、千葉県境の江戸川に仮称・新流山橋を架設し、三郷市内の都市計画道路三郷吉川線に接続。事業は橋梁架設工事を先行し、県道越谷流山線に接続するのが当面の計画。都市軸道路県内ルートは、平成4年度から検討、調査が進められており、今年度にルートが確定すれば、10年目にして新たな展開が図られそうだ。

 都市軸道路は、埼玉、茨城県と旧建設省関東地建が共同で調査を進めてきた。

 基本ルートは、茨城県内の首都圏中央連絡自動車道路計画路線部から常磐新線沿いに千葉県に入り、流山市から江戸川を渡って埼玉県内に入る4車線道路。

 このうち、埼玉県内ルートは、三郷、吉川両市境を抜け、県道越谷流山線、同葛飾吉川松伏線のバイパスとして位置付けられている都市計画道路三郷吉川線(4車線)に接続。9年度には日本技術開発(中野区)が概略設計を行っている。

 当初計画ルートは両市境を想定。三郷市側は公団住宅が立地しているため、住民の合意形成が課題。一方、吉川市側は公団施行の土地区画整理事業地内ですでに事業認可を取得、工事に入っており、区域内にルートを設置すれば計画変更の協議が必要とされている。

 現段階ではどちらのルートを選択するか確定していないが、両市の協議は最終局面を迎えており、年度内にも方向性が固まるもよう。

 検討されているのは、基本ルートと同ルートでの2車線化。また、江戸川から埼玉県内に入り、JR武蔵野線を越える手前で南下し、都市計画道路新和吉川線と接続する案と、同線を北上して越谷吉川線に接続する案も検討されている。ルートによっては交差点や大場川、第2大場川への橋梁も架設される。

 昨年度の調査業務は日本建設コンサルタント(品川区)が担当した。

 なお、埼玉、千葉間の江戸川に架設する仮称・新流山橋整備計画は、橋梁延長500m、流山市側の一部高架部と、埼玉県内の取り付け部を含めると1、000m級の規模が予想される。事業主体は未定。

 昭和39年に架設された既存の流山橋は歩車道分離構造で橋長411m、車道部幅員は7m、歩道幅員は3mで千葉県が管理。



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