ごみ処理施設の建設に向け、甲府・峡東地域ごみ処理施設事務組合(宮島雅展管理者)は、秋口に用地測量、路線測量、造成基本設計、地質調査(詳細)業務などを発注するほか、年度内に基本計画を策定、必要な規模、性能、施設の配置を検討する。現在、建設工事の発注形態を検討しており、年内に決定する見通しだ。
また、平成18年度から21年度まで実施している環境アセスメント(環境影響評価)も継続して行い、その事業が周辺の環境や住民の生活に及ぼす影響を聞きながら、調査・予測・評価を行い事業に反映させる。さらに、22年度には埋蔵文化調査及び用地買収を実施する。一方、余熱利用施設については住民から県へ要望が挙げており、今後県と協議して進める方針。
笛吹市境川町寺尾地内に建設予定の処理施設は、甲府市環境センターが老朽化し、使用期限も26年度までと迫っていることから、建設を進めているもの。当初は甲府・笛吹の2市で整備を予定していたが、一般廃棄物処理の広域化を考える県から、山梨・甲州の2市を加えた4市で行うことになった。27年4月の稼動を目指す。
なお、前年度は、環境アセスメントのほか、埋蔵文化調査、地質調査、地下水一次(電気探査)・二次(揚水)調査を実施している。
一方、県の最終処分場も調査した結果、「建設に支障なし」との結論も出ている。建設地とされている境川町八千蔵地域の開発とあわせ、安全性と地域住民の不安解消に最大限配慮しながら、順次整備を実施する。
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事業計画の概要は次のとおり(変更の可能性も有り)。
【事業の種類】
◆ 廃棄物処理施設の設置(ごみ処理施設の設置)
【事業実施予定区域】
◆ 約28h(県による最終処分場を含む)
【計画概要】
◆焼却溶融施設(ごみを焼却溶融しエネルギーを回収する)=焼却 約420t/日
◆リサイクル施設(燃えないごみ・粗大ごみを破砕し資源・可燃・不燃ごみに選別処理する。ビンやカン、紙等の資源ごみを選別・保管)
◇処理=約140t/日(5時間)
◇保管のみ=約80t/日
【関連施設】
◆余熱利用施設・防災調整池等
【その他の事業】
◆県による産業及び一般廃棄物の最終処分場を予定