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埼玉県所沢市

新所沢駅西口地区市街地再開発など調査報告書をまとめる

2001/06/18 埼玉建設新聞

 埼玉県所沢市は、新所沢駅西口地区市街地再開発など調査(都市活力再生拠点整備事業事業化促進計画)報告書をまとめ、公表した。報告書には北・南の2棟で構成する再開発ビル建設、5、100㎡への駅前広場拡張が盛り込まれている。再開発ビルについては、駐車場および商業棟の北棟がS造地下2階地上4階建て延べ床面積2万1、780㎡、住居・店舗棟の南棟はRC造地下1階地上13階建て同2万200㎡としている。事業化に向けては、既に地元協議会を発足。月1回の割合で開催し、早期の合意形成を図る。総事業費は99億484万円を試算し、事業本格化から8か年程度の工期を見込んでいる。

 調査対象は、西武新宿線新所沢駅西口駅前広場を含む2ha。これまでに第一勧業銀行、あさひ銀行、ラオックス、都市基盤整備公団など関係権利者との基本的な合意を踏まえ、前提条件の整理や再開発基本構想案、事業化にあたっての今後の課題などを検討してきた。今年度に入り、権利者などによる地元協議会を発足。今後、月1回程度のペースで協議を重ね早期の合意形成を目指す。

 報告書による再開発ビルは、北・南の2棟で構成。北棟は、S造地下2階地上4階建て、建築面積3、995㎡、延べ床面積2万1、780㎡。導入機能は、ラオックスなど商業系施設のほか駐車場を自走式で235台、駐輪場は一部2段式で4、000台を確保する。一方の南棟は、RC造地下1階地上13階建て、建築面積3、965㎡、延べ床面積2万200㎡規模。内部には、第一勧業銀行、あさひ銀行の業務施設や商業施設に加え、165戸の住戸となっている。

 事業計画案では、事業手法の設定や概算事業費を試算。手法については、部分的な等価交換方式を取り入れながら、土地土地権利変換型を想定。概算事業費は、建築工事費63億3、040万円、調査・設計・計画費5億9、250万円、土地整備費17億9、294万円など総額99億484万円としている。

 このほか、公共施設は、駅前広場を現況の約3、600㎡から約5、100㎡へ拡張。計画では、バスバース乗降共用3バース、タクシーバースを乗車と降車それぞれ1バース。タクシープールを15台、一般車用に乗降共用で2バースを整備する。

 事業にあたっては、北街区(北棟)、南街区(南棟)、駅前広場の3ブロックに分割。駐車場を併設する北街区(北棟)を先行整備し、南街区(南棟)、駅前広場の順で着手していくことを想定している。概ねの事業工程案は、8か年で計画。基本的合意を得てから1-2年目に合意形成および基本計画を策定。3年目に都市計画決定および基本設計、4年目での事業認可と実施設計に移る。工事は5年目から北街区を、6年目から南街区をそれぞれ2か年で着手したのち駅前広場を整備していく。



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