安房郡市広域市町村圏事務組合(館山市北条1145-1、管理者・金丸謙一館山市長)は2日、新火葬場の建築工事実施設計と用地造成実施設計、環境影響調査の3件の一般競争入札を公告した。入札参加申請の提出期限は7月17日で、入札日は同18日を予定。委託工期は用地造成と生活環境調査が来年3月31日、建築実施設計が来年8月31日。設計完了後、来年秋口に着工し、09-11年度の3か年で施設を整備し、12年4月の稼働開始を目指す。総事業費は約29億1500万円を見込む。
新火葬場は、既存の館山火葬場と千倉火葬場が老朽化していることから、両火葬場を統合し新設する。建設場所は南房総市内で、旧三芳村の山名字小山345番地ほか地先。火葬場用地は全体で約5万5000㎡を見込むが、このうち開発面積は約2万370㎡を予定。用途地域は都市計画区域外。
施設の規模はRC造平屋建て延べ約2830㎡(建築面積約2850㎡、建物高さは約12.5m)。火葬炉は6基(うち予備1基と、ほかに2基分のスペースを確保)の計画。施設内には待合室7室(各40人程度に対応)、告別室3室、収骨室2室を整備するほか、エントランスホール、待合ロビー、事務室、僧侶控え室などを配置。駐車場は普通車80台、マイクロバスなど大型車10台分を確保する。
実施設計は、外構、電気設備、給排水設備、空調設備・換気設備を含む一式で委託する。建築基本設計は昨年度で実施し、石本建築事務所(東京都千代田区九段南4-6-12)が担当。
一方、造成の実施設計では、現地の状況を把握するため現地踏査を行った上で、計画条件を検討し、①整地実施設計②防災実施設計③排水実施設計④主要構造物実施設計⑤軟弱地盤解析⑥道路実施設計⑦施工計画などをまとめる。
道路は、付替道路の市道3246号線(L239m)、取付道路の市道3158号線(L107m)の2路線と、市道1005号線(L110m)と市道3158号線の接続に伴う交差点の詳細設計を行う。構内道路の延長は約60mで、進入路の幅員は約7.5m。また、市道3158号線にかかる幹線排水路部の箱型函渠の詳細設計を実施。管渠の基本設計段階での断面はB4.4m×H2.1mで1連1層。
主要構造物は擁壁(プレキャストL型擁壁、現場打L型擁壁)と基礎工の詳細設計一式。このほか、敷地内には容量約2700haの防災調整池を整備する。造成基本設計は昨年度で実施し、和合建設コンサルタント(千葉市中央区末広1-1-4)が担当。
一方、生活環境調査は大気汚染、水質汚濁、悪臭、騒音・振動などについて調査し、建設地周辺の自然的、社会的条件の現況を把握する。