安房郡市広域市町村圏事務組合(館山市北条1145-1、管理者・金丸謙一館山市長)は、今月18日に新火葬場の建築工事実施設計、用地造成実施設計、生活環境影響調査の3件の一般競争入札を執行し、委託業者を決定した。建築実施設計は石本建築事務所(東京都千代田区九段南4-6-12)が1150万円(消費税抜き)で落札。設計は08-09年度の2か年で実施し、工期は09年8月31日。実施設計完了後、来年秋口に着工し、09-11年度の3か年で施設を整備し、12年4月の稼働開始を目指す。総事業費は約29億1500万円を見込む。
このほか、用地造成実施設計は和合建設コンサルタント(千葉市中央区末広1-1-4)、生活環境影響調査は道路建設コンサルタント(千葉市中央区今井1-23-7)がそれぞれ落札。委託金額は用地造成実施設計が2290万円(消費税抜き)、生活環境影響調査が388万円。委託工期はいずれも09年3月31日。
新火葬場の規模はRC造平屋建て延べ約2830㎡(建築面積約2850㎡、建物高さは約12.5m)。火葬炉は6基(うち予備1基とほかに2基分のスペースを確保)の計画。施設内には、待合室7室(各40人程度に対応)、告別室3室、収骨室2室を整備するほか、エントランスホール、待合ロビー、事務室、僧侶控え室などを配置。駐車場は普通車80台、マイクロバスなど大型車10台分を確保する。
一方、造成の実施設計では、現地の状況を把握するため現地踏査を行ったうえで計画条件を検討し、①整地実施設計②防災実施設計③排水実施設計④主要構造物実施設計⑤軟弱地盤解析⑥道路実施設計⑦施工計画などをまとめる。
道路は、付替道路の市道3246号線(L239m)、取付道路の市道3158号線(L107m)の2路線と、市道1005号線(L110m)と市道3158号線の接続に伴う交差点の詳細設計を行う。構内道路の延長は約60mで、進入路の幅員は約7.5m。また、市道3158号線に架かる幹線排水路部の箱型函渠の詳細設計を実施。管渠の基本設計段階での断面はB4.4m×H2.1mで1連1層。
主要構造物は擁壁(プレキャストL型擁壁、現場打L型擁壁)と基礎工の詳細設計一式。このほか、敷地内には容量約2700㎡の防災調整池を整備する。造成基本設計は昨年度で実施し、和合建設コンサルタント(千葉市中央区末広1-1-4)が担当。
また、生活環境調査は①大気汚染②水質汚濁③悪臭④騒音・振動などについて調査し、建設予定地周辺の自然的、社会的条件の現況を把握する。
新火葬場は、既存の館山火葬場と千倉火葬場が老朽化していることから、両火葬場を統合し新設する。建設場所は南房総市内で旧三芳村の山名字小山345番地ほか地先。火葬場用地は全体で約5万5000㎡を見込むが、このうち開発面積は約2万370㎡を予定。用途地域は都市計画区域外。