戸田市は、福祉施設再整備基本計画で位置づけている「上戸田ふれあい広場」(上戸田2-21)の整備に向けて、26日に地元説明会を開催し、老朽化の著しい上戸田福祉センターと上戸田保育園の複合施設を、同広場に移転新築する方向で検討していることを報告した。同説明会には、地元10町会と本町商店会の代表者が出席。
両施設の再整備にあたっては、前年度に現位置(上戸田2-18-5ほか)での建替え、現位置と上戸田ふれあい広場両方での建替え、現位置と本町1丁目児童遊園地での建替えなどが検討されたが、メリットとデメリットを勘案した結果、上戸田ふれあい広場での再整備を軸に検討することになったもの。
同広場は、既存施設から南に約100mの距離で、中央通りに面した商業地域。敷地面積は約3545㎡で、周囲はすべて道路。施設配置案は、1階に保育園・子育て支援センター、2階に講習室・図書館、3階に講習室・軽体育室。
同施設の建設にあたっては、複数の機能を複合的に整備するものであり、人や車両の動線計画、保育園のセキュリティ確保に配慮した施設計画などの面で、民間事業者の創意工夫に期待するところが大きいと考えている。また、民間事業者が維持管理業務を包括的・一体的に行うという考え方からも、施設整備手法としては、施設の整備・運営(維持管理)において、民間事業者の創意工夫の余地が大きい、リース方式、PFI方式またはDBО方式が適当としている。
事業手法の比較検討では、施設の延べ床面積を3600㎡に設定し、コストを比較した結果、公設公営の12億2000万円に対し、PFIなどでは10%減の10億9800万円と試算。
整備スケジュールは、市の3カ年実施計画を見ると、21年度基本設計、22年度実施設計と記されている。しかし、地元の意向や整備手法が確定していない状況から、21年度の基本設計委託は難しそうだが、早い段階で建設の準備に入る予定。
両施設は、昭和43年度の完成で、耐震補強工事も未実施の状況。また、福祉センターにはエレベーターも設置していない状況から、利用者の安全確保と、高齢者・障害者に利用しやすい施設へと、早急に建て替える必要に迫られている。
既存施設の規模は、中央公民館を併設した福祉センターの敷地が1475・60㎡。建物は、RC造3階建て、延べ床面積1890・24㎡。施設内容は、1階に男女浴室、憩いの室、ホール、事務室、談話室、2階に図書室、茶華道室、料理室、会議室、3階に大・中・小会議室が配置されている。
保育園は、敷地が1370・85㎡で、建物がRC造平屋、床面積471・47㎡。施設は定員90人だが、保育室に余裕がない状況。