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埼玉県秩父市

(仮称)宮地横瀬線整備-構想路線に位置付

2001/07/05 埼玉建設新聞

 埼玉県秩父市は、このほどまとめた都市計画マスタープランの道路将来構想に秩父郡市内最大のトンネル計画を含む(仮称)宮地横瀬線の整備を構想路線に位置付けた。同線は幅員14mで計画され、ルート途中のトンネルは延長200m程度で計画されている。具体化に向けては、横瀬町など関係機関との調整もあるが、15年度からの事業化を目指していく考え。このほか、県らが事業主体となる国道140号皆野秩父バイパスの延伸、(仮称)武甲山麓道路計画、長瀞玉淀自然公園線の荒川左岸への延伸なども構想路線に盛り込んだ。

 (仮称)宮地横瀬線は、国道299号の渋滞解消に向けて秩父市と横瀬町が共同施行で構想している路線で、概略延長1、200m、幅員14mとされ、途中には200m規模のトンネルを構想している。これまで、都市計画マスタープランに位置付けられることにより、事業化を図っていく、とされてきており、早期事業化が期待され、市では、平成15年度から具体的に進めていくとの考えを示している。事業化となれば、トンネルは、秩父郡市では最大の幅員となる。ルートは、上宮地町地内の道の駅「ちちぶ」の北側を通り、国道140号陸橋付近から横瀬町横瀬字十六番地内の県道熊谷小川秩父線をほぼ東西に結ぶ。概略検討をダイヤコンサルタント(豊島区)が作業。

 同路線については、将来的に西側に延伸し秩父鉄道、市街地をパスして県道秩父停車場秩父公園線に接続、さらに計画される秩父ミューズパーク下の(仮称)小鹿坂トンネルを介し、(仮称)国道140号バイパスと連絡、横瀬方面では国道299号に接続していくことで新たな広域幹線道路と位置付ける。なおルートの秩父駅付近には観光客などの利用を考えて大型バスなどに対応した駐車場が計画されている。

 今年度から県により皆野寄居バイパスから秩父市蒔田地内の国道299号までの4kmの事業がスタート。ここより小鹿野町境までの区間については構想路線と位置付けている。同路線の小鹿野町までの4kmが、地域高規格道路の調査区間に位置付けられている。

 また県により調査が進められている国道299号の(仮称)武甲山麓道路は、横瀬町から影森方面、荒川を横断し秩父ミューズパークを抜け、小鹿野町内で国道140号に接続させるもの。羊山・長尾根丘陵でのトンネルの開削、荒川に新橋梁が見込まれる。県調査は11・2km区間。

 長瀞玉淀自然公園線の延伸部分は、国道140号皆野秩父バイパスと国道299号結節点を目指したルートを設定。アクセス強化路線となる。

 このほか、盛り込まれた路線は、広域幹線道路が①国道140号②県道秩父停車場秩父公園線③(仮称)小鹿坂トンネル④主要地方道熊谷小川秩父線(一部)⑤(仮称)定峰トンネル--。都市内幹線道路には、▽国道299号(一部)▽県道小鹿野影森停車場線▽主要地方道秩父児玉線▽県道久長秩父線▽主要地方道秩父荒川線▽3・4・1荒川通線(一部)▽主要地方道熊谷小川秩父線(一部)▽主要地方道皆野荒川線(一部)▽市道幹線5号線▽市道幹線6号及び8号線(一部)▽市道幹線7号線(一部)及び市道幹線58号線▽市道幹線10号線--が位置付けられた。



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