全国浄化槽団体連合会関東支部(阿部重光支部長)は24日、渋川市伊香保町のホテル木暮で「生活排水対策特別研修会」を盛大に開催し、支部員ら122人が関東一円から集まった。
小倉喜八郎副支部長(=群馬県浄化槽協会長)による開会の辞で始まった。主催者を代表して阿部支部長は「関東支部では毎年、研修会を開催しており、たくさんの人にお集まりいただき盛り上がっている。恵まれた関東支部だからこそと思う。本日が有意義で実りある研修会になるよう進めて参ります」とあいさつした。
全国浄化槽団体連合会の松下鉄男会長は「全浄連では、去る5月に総会を開き、不祥ながら私が再選させていただいた。皆様を含め、単独処理を合併処理へと推進し、目的を達せられれば幸せな日々になる。このほど、会長直属のワーキンググループを立ち上げ、一生懸命に取り組んでいるところ。本日はぜひ、いいご意見を賜りたく存じます」と語った。
また、来賓の環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課浄化槽推進室の富坂隆史室長補佐は「浄化槽は国内外で変革の時期を迎えている。今後10年間が勝負でしっかりした対応をとらなければ後々禍根を残すことになる。浄化槽というものは海外ではあまり知られていないので世界中に広げるべく、皆様のお力が必要になる。普及と発展に努めて参りたい」と、県環境森林部廃棄物廃棄物政策課の林保雄課長は「本県は県土の67%が森林で水と緑に恵まれ自然豊か。首都圏の水がめとして機能している。水源と言える場所でも合併浄化槽を導入しており、その推進は県行政の最重要課題と認識している」と、群馬県環境検査事業団の島倉俊夫理事兼第二事業部長は「本日のテーマである生活排水対策は非常に重要で、より一層の水環境改善が求められている。本日の研修会が有意義なものになるよう祈念いたします」とそれぞれ述べた。
その後、富坂室長補佐が「最近の浄化槽について」、松井利光県廃棄物政策課一般廃棄物係長が「群馬県の浄化槽行政について」と題した講演が行われた。次回の研修会は東京都で開催される。
合併浄化槽の整備推進をめぐっては、先に自由民主党無駄遣い撲滅プロジェクトチームによる「環境省の政策棚卸し」で、浄化槽整備推進事業費が不要、廃棄物処理施設整備に必要な経費については税源委譲を前提に自治体に移管という評価が下されている。全国浄化槽団体連合会は「この判断は『はなはだ失当』と言わざるを得ない」としており、経済効率性に優れた浄化槽の普及促進の足かせとならぬよう、地方財政にしわ寄せを及ぼすことのないよう、国における必要十分な対策の遂行が必要とし、浄化槽推進議員連盟に存続の要望書を提出している。