国土交通省の金子一義(かねこ・かずよし)大臣は9月30日に就任会見を開き、地域建設業者の倒産が急増していることへの危機感を表明した。金子大臣は「発注形態が安値合戦になっており、考えていかなければならない。また事業量の確保も必要。地方自治体に財源がない。国と地方の財源割合を見直す必要がある」と考えを述べた。
地方公共団体の発注案件でくじ引きが横行していることにも触れ、「予定価格を事前公表していると最低ラインがわかる。同価格で並び、抽選になっている。抽選で会社経営が決まってしまっている」と話し、問題点として指摘した。
道路財源の一般財源化に関しては「多くの地方自治体から、必要な道路整備をしてほしいという要請があり、この状況をしっかり受け止めていきたい。地方自治体の声に対応していく」と語った。
また「国民に安心感を持ってもらえる、信頼される閣僚として、国土交通行政の先頭に立っていきたい。建設、運輸行政を学びながら取り組ませていただく」と抱負を述べた。
【写真=予定価格事前公表の問題点を指摘する金子一義大臣】