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12月に着工へ/山宮発電所(仮)/甲府市水道局と東京発電

2008/10/02 山梨建設新聞

甲府市水道局は、東京発電(本店・東京都港区)と共同で、羽黒配水池と山宮減圧槽を結ぶ水道管の落差約40mを生かした水力発電所「山宮発電所(仮)」を整備する。現在、同社と事前協議(構造設計)を進めており、12月に着工前の打合せを行う。12月中旬に高圧連系盤、来年1月に水車1次、2月に水車2次を納品する予定。来年3月には水道局立ち会いのもと、水質試験と有水試験を実施、同年4月から営業運転を開始。今年12月にも東京発電が着工する。

 山宮発電所(仮)は、山宮減圧槽手前の水道管に最大出力180キロワットの発電機を設置するもの。使用水量は毎秒0・62立方mで、有効落差が57・3m。最大出力は一般家庭の約53軒分の電力に相当する180キロワットととしている。水車は横軸円筒型フランシス水車1台で、年間発電電力量は90万キロワットアワー。事業期間は、運転開始から20年間。そこで発電された電力は、全量を東京電力に供給し、得られた収益は分け合う。建設費は約7000万円になるが、NEDOから3分の1の補助を受けるため、残りを同社が負担する。

 これまで、両者は水道水を利用した水力発電事業実施の可能性調査を進め、今年4月には共同事業の基本契約を締結し、5月に独立行政法人新エネルギー・産業総合技術開発機構(NEDO)の補助事業である「新エネルギー等事業者支援対策事業」への申請を行っていた。

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