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群馬県渋川市

木暮治一氏にインタビュー、渋川市長に初当選

2001/07/11 群馬建設新聞

 5期20年間に及ぶ登坂秀渋川市長の勇退で、過去最多に並ぶ4新人が立候補した渋川市長選挙で、前市議会議長の木暮治一氏(69歳)が初当選を飾った。

 これからの行政は、市民参加により進めて行くことが大切であることを強調「農家出身ですから」と、自ら市民の中に飛び込んで行く姿勢を示した。また、公共事業の発注で必要不可欠な入札・契約制度については、新たな方式を検討するとともに、予定価格の事後公表を年度内にも予定していることを明らかにし、公共事業の最前線で活躍する市内の建設業者へより一層の技術力向上を望んだ。

--過去最多に並ぶ4新人で競い初当選。

 就任して約1か月間の感想とこれからの抱負は今までの立場と随分変わりましたが、6月議会も無事終了したところで、少し落ち着いてきたところです。これからの抱負については、公約の中にも掲げていましたが、市民の皆さんの意見を色々な行財政の中に取り入れようと思っています。

 例えば、代表者で構成されていた審議会を一部見直し、若干数ではありますが、公募して参加者を募ります。その第1号として、これから設置する環境審議会から取り入れようと考えています。それから、市民との対話を重視したいので、私の方から出向いて市民の皆さんの意見を聞き、これからの渋川市づくりの参考にしたいと思っています。

--その公約以外、国立渋川病院の健全運営等福祉の充実、広域圏周辺町村との連携強化などを掲げていたと思います。

 それらの具体策は国立渋川病院については、受け入れが15年の春頃になるので、すでに具体化しています。期間が余りないため、関係市町村長による協議会、その先頭の組織となる幹事会、どういう病院にするかを検討する有識者会議などをそれぞれ設置し準備を進めています。また、これから本格的な議論が交わされるであろう合併問題は、広域圏での対応になると考えています。

 そのため、広域圏周辺との連携強化とは、この合併なども含めた色々な問題を本気で話し合うため、渋川市と周辺の町村の接触を密にすることです。市議会議長の経験を生かし、私の方から飛び込んでいこうと思っています。さらに発展させて、議会対議会ではなくて、議員同士が密になっていくよう、議会へお願いしたいと思っています。

--公共事業についての考えは公共事業でも今すぐ行わなければならないものと遅らせてもいいものとがありますので、その辺の見極めはしっかりやろうと考えています。

 総合計画後期五箇年計画へ盛り込まれている事業は、事前評価を行って進めて行こうと思っています。ただ、この市の場合は、区画整理事業を多少無理をしてもやっていかなければならないと考えています。公共事業費は、財源的にも厳しい状況下ではありますが、極端な削減は考えていません。

--その公共事業を実施する際、必要となる入札・契約についての考えは指名競争入札を中心に執行していますが、新しい入札方式もあるようなので、これからこれらを含め検討しようと考えています。また、入札の関係では、予定価格の事後公表を出来れば13年度内に行いたいと思っています。

--13年度あるいは将来的に考えているハード事業は特に大きなハード事業はありませんが、渋川市では土地改良事業、農業関係が多く、行幸田北部地区が新たな地区として計画が進められています。13年度に手続きを進め、14年度から色々始まってきます。

 区画整理も東部地区が終了し、四ッ角地区が大分進んできました。あとやらなければならない地区はありますが、行政だけではなく関係者の考えもあるので、色々な考えを取り入れ、財政面も考慮して進めていきたいと考えています。少子対策では、古巻小学校、金島中学校の校庭拡張を計画しています。

 子どもたちは、地域で守るものと思っていますので、少子の施設で児童館がありますが、新しく建設するのではなく、公民館を利用して、高齢者も集まれるスペースを形成することが良いと考えています。

 一方の高齢者・障害者対策では、バリアフリー対策を実施していますし、市営住宅へエレベーターの設置なども検討していきます。特別養護老人ホームについては、すでに2か所ありますが、まだ市内に設置したい希望もありますので、これから県とも相談していきたいと考えています。

--市内の建設業者に向けて小さい市なので、公共事業は少なく、ましてこの景気ではなおさらです。私たち自治体としては、地元の人にやって頂きたいと思っているので、技術力を持って頂きたい。私たちとしては、関係機関に色々協力を頂きながら、技術力を付けるための支援はしていかなければならないと思っています。

--公務が忙しいと思います。リフレッシュ方法は趣味は時間があれば本を読んだりしています。リフレッシュ方法は、緑を眺めることが大好きで、朝起きれば緑を見ます。緑を見ることが1番気持ちが安らぎます。



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