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山梨県笛吹市

総事業費は84億2700万円/浄水場建設や送配水管路整備を推進/水道ビジョン

2008/11/14 山梨建設新聞

笛吹市公営企業部水道課は、今後の水道事業の指針となる「笛吹市水道ビジョン」をまとめた。同計画では合併のメリット活かしながら、新設浄水場(畑かん用水)計画の効果的な活用を進める。計画目標年度は33年度で、5年ごとに計画を見直す。


構造物では、境川浄水場・御坂浄水場・春日居浄水場の建設や、老朽化施設更新・改修に63億5900万円。また、送配水管路等では配水幹線整備工事、老朽管更新工事に15億3900万円。調査設計費には3億8700万円、用地費に1億4200万円-。総事業費は84億2700万円を想定している。

 同市の水道事業は、合併前の事業を引き継いでいる。このうち、水質悪化や取水量低下の見られる水源対策と、老朽化が進んでいる重要な施設・管路の更新が最も重要な課題となっている。対策の一環として、笛吹畑かんを水源とする境川浄水道建設に早期に着工する必要がある。原水水質の動向については、高濁度時における水質測定を行うなど、実績値の蓄積が求められている。これらを踏まえ、浄水処理方式を改めて精査し、事業効果の評価の裏付けに基づいた事業実施を行っていく。

 また、合併前より推進している石綿管更新事業については、災害対策のみならず、通常の親水対策面からも極めて重要であることから、日常管理に加え、老朽化設備の確実な更新とバックアップ系統の整備も必要としている。漏水や水質障害などは早期発見と迅速な対応を行うため、地区ごとに整備されている集中監視制御装置の統合を早急に進め、合理的な管理を推進する。

 同市の水道事業は、地理的に困難な芦川町と御坂町の一部地区簡易水道を除き、旧6町の水道事業を廃止、新たに1つの水道を統合し、平成20年3月に厚生労働省より、創設認可を受けている。

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