県河川課は建設省河川局の追加補正予算配分個所をまとめた。内示額は事業費ベースで総額四十五億三千二百万円になった。

　県事業は三十五億四千百万円で、内訳は治水事業が広域基幹河川改修事業十カ所に十八億千四百万円、一般河川改修事業一カ所・二千万円、河川局部改良事業八カ所・五億八千五百万円、情報基盤整備等河川改修事業（全域）四億五千万円の合計二十八億六千九百万円。

　このほか防災調節池事業の相の川（黒磯市）に二億七千万円、河川環境整備事業四カ所・四億二百万円が配分された。これにより、県事業では佐野市の三杉川、真岡市の小貝川支川五行川など四カ所が今年度で事業完了する見通しとなった。

　市町村事業では、江川上流（宇都宮市）の都市基盤河川改修事業に二億百万円、準用河川改修事業は四カ所に一億千四百万円が追加された。

　主な県事業は、広域基幹河川改修事業で弱体堤防強化工事を継続中の三杉川が、佐野新都市構想との連携を図る住宅宅地関連公共施設等整備促進事業の採択を受け、事業費六億七千六百万円を確保。上期から下期にかけて右左岸延長一、七〇〇ｍ区間の堤防腹付工を発注する。右岸側から工事が進捗しており、当初計画の十一年度完了目標を一カ年短縮し、今年度中の完了を目指すことになった。

　小貝川は支川五行川の横田工区（延長八〇〇ｍ）、石島工区（延長一、二〇〇ｍ）の早期完了を目指し、当初事業費二億三千万円に補正分三億二千万円を加え、護岸工、堰、ポンプ場上屋、揚水設備、堰上部工などの工事を執行していく。

　このほか那珂川（那須町）の河道整備、防災調節池事業相の川（黒磯市）も、追加補正で今年度完了予定の工事量が見込めることとなった。相の川は国の補正で事業費二億円を追加し、今年度二億七千万円で水路工、調節池築造をすべて完了させる。

　設備関係では、利根川水系、那珂川水系の県内三十七個所の水位観測所で行っている緊急防災システムを有線から無線方式へ高度化するため、無線系通信設備に更改する。

　配分個所は次の通り①個所②事業内容。

▼広域基幹河川改修（十カ所、十八億千四百万円）

　▽思川（小山市、今市市、鹿沼市）＝①思川（支川姿川、同武子川）②堰築造、築堤、用地

　▽小貝川（真岡市、益子町、芳賀町）＝①小貝川②堰上部工、掘削

　▽江川（宇都宮市）＝①江川（上流）②橋梁

　▽三杉川（佐野市）＝①三杉川②堤防腹付工

　▽巴波川（栃木市）＝①荒川（栃木）②用地

　▽巴波川（栃木市）＝①巴波川（上流）②用地

　▽巴波川（栃木市）＝①永野川②調査

　▽箒川（西那須野町、黒磯市、大田原市）＝①蛇尾川②用地

　▽箒川（大田原市、西那須野町）＝①蕪中川②用地

　▽箒川（大田原市、西那須野町）＝①百村川②掘削、築堤、用地

▼広域一般河川改修（一カ所、二千万円）

　▽袋川（足利市）＝①名草川②用地

▼河川局部改良（八カ所、五億八千五百万円）

　▽田川（南河内町）＝①武名瀬川②用地

　▽田川（今市市）＝①田川（上流）②橋梁

　▽荒川（矢板市）＝①江川（矢板）②堰築造、橋梁

　▽菊沢川（佐野市）＝①菊沢川放水路②用地

　▽尾名川（足利市）＝①尾名川②用地

　▽粟谷川（足利市）＝①粟谷川②掘削、築堤、用地

　▽姥川（足利市）＝①姥川②掘削、築堤

　▽西仁連川（小山市）＝①西仁連川②用地

▼情報基盤緊急整備（県内全域、四億五千万円）

　▽県内雨水観測所の無線通信設備工事

▼都市基盤河川改修（一カ所、二億百万円）

　▽江川（宇都宮市）＝①－②護岸工

▼防災調節池（一カ所、二億七千万円）

　▽相の川（黒磯市）＝①－②調節池築造

▼河川環境整備（四億二百万円）

　▽河川浄化・巴波川（栃木市）＝①－②浄化施設整備

　▽同・蓮台寺川（足利市）＝①－②浄化施設整備

　▽河道整備・那珂川（那須町）＝①－②低水護岸工

　▽同・行屋川（真岡市）＝①－②護岸工

▼準用河川改修（一億千四百万円）

　▽西川（宇都宮市）＝①西川（宇都宮）②護岸工、用地

　▽向川上流（宇都宮市）＝①－②護岸工

　▽西川田川（石橋町）＝①－②用地

　▽井頭川（真岡市）＝①－②護岸工