国土交通省関東地方整備局は9日、長野原町に計画している八ッ場ダムの本体建設工事を公告した。契約は、新年度本予算の成立が条件となるが、八ッ場ダム建設事業は計画が昭和27年に明らかにされてからから実に60年近くが経過して、いよいよダム本体の発注までこぎ着いた。
入札は、高度技術提案型(III型)総合評価方式を併用した一般競争入札(施工体制確認型)で施工者を選定する。入札時VE提案として、施工日数の短縮、施工日数の短縮に係る具体的な施工計画、ダムコンクリート製造に係る品質の確保、配置予定技術者のヒアリングによる適正を求める。入札前に高度な技術提案と費用の見積もりをヒアリング・審査する。単価表等の見積もりが必要な場合には、技術対話で見積もりの提出を求め、予定価格を定める場合もある。工事請負契約で総価および単価について、受発注者間で合意を行い、変更等を円滑に行うことを目的とした総価契約・単価契約合意方式も試行する。
入札参加資格は、単体または特定JV。単体の場合は、同局における土木の経営事項評価点数が1200点以上であることや、堤高70m以上の重力式コンクリートダム本体工事の施工実績があることを求める。総合評価は、標準点を100点とし、施工体制評価点の最高を30点、加算点の最高を60点とする。
入札説明書の交付期間は、9日から9月18日まで。開札は9月24日午後1時30分から、さいたま市内の関東地方整備局総務部契約課で行う。
八ッ場ダムは、堤高116mの重力式コンクリートダム。工事内容は、ダム土工約60万、原石山土工約70万、堤体工約60万などで、工期は平成26年3月25日まで。総事業費には4600億円を投入する。