君津富津広域下水道組合(君津市久保2-13-1、管理者・鈴木邦洋君津市長)は、来年度で下水道事業の認可を見直す。既存の認可が2010年度に切れるため、新たに認可変更計画書を作成し、国に認可変更を申請する。事業期間は24年度ごろまでを予定。また、認可変更に伴い、07年度から進めている君津富津終末処理場の再構築事業も併せて見直すことになる。
終末処理場の再構築事業は、昨年度で汚泥処理棟の設備を更新し、今年度は合流沈砂池棟の電気設備工事と水処理設備工事を発注した。工事は日本下水道事業団関東北陸総合事務所に委託し、同事業団が発注。今年度の水処理設備工事は、扶桑建設工業が3億3275万円、電気設備工事は明電舎が4億5500万円でそれぞれ落札した。
また、今年度は君津富津終末処理場実施設計と人見第1・第2ポンプ場にかかわる再構築基本設計(実施計画)を委託。処理場実施設計は日本水工設計(千葉事務所:千葉市中央区富士見2-15-11)に730万円、ポンプ場の再構築基本設計はオリジナル設計(千葉事務所:千葉市中央区栄町36-10)に900万円でそれぞれ委託した。
処理場の実施設計は、汚泥棟の耐震補強と沈砂池棟の屋上防水や外壁改修などの改修補強工事を実施するため委託。汚泥棟の耐震補強は日最大汚水量5万1300㎡分が対象で、沈砂池棟(建築設備)は日最大汚水量7万4000㎡が対象。終末処理場の全体計画は日最大汚水量7万4200㎡。
同処理場は、所在地が富津市新富9-2地先で、敷地面積が約15.4ha。水処理は昨年4月から1系列が新たに稼働し、全部で2系列。処理方式は下水処理が標準活性炭汚泥法。計画処理面積は約1969ha(君津1276ha、富津693ha)。計画処理人口は9万6200人(君津7万2000人、富津2万4200人)で、計画処理能力は日量最大7万800㎡。
一方、人見第1・第2ポンプ場の再構築基本設計は、昨年度で実施した機能・耐震診断の結果を受けて、更新内容や事業スケジュールを検討する。対象業務は、再構築基本方針の策定と年度別事業実施計画の策定。年度別事業実施計画は、沈砂池・ポンプ室、ポンプ棟にかかわる建築設備、放流水路、スクリーンかす設備、沈砂設備、クレーン物上げ設備、雨水ポンプ設備、受変電設備、自家発電設備、制御電源設備及び計装用電源設備、監視制御設備、計測設備、ケーブル設備などが対象。
人見第1ポンプ場は、所在地が君津市人見字川尻1-14-43、敷地面積約0.837ha。能力は6.1㎡/秒。耐震診断はオリジナル設計が担当。また、人見第2ポンプ場は、所在地が人見字山下1005、敷地面積約0.461ha。既存の能力は3.4㎡/秒。耐震診断は日本理水設計(東日本支社:東京都江東区亀戸1-5-7)が担当。