袖ケ浦市は17日、新年度予算の概要を発表した。一般会計予算は199億1000万円で対前年度当初比5.8%減。一般会計の普通建設事業費は18億8875万円で同23.5%減。普通建設事業費は、蔵波小学校校舎改築工事、市営野球場改修工事などの完了に伴い大幅な減額となった。主要事業では、市営神納谷団地の移転改築に伴う基本設計、学校給食センターの基礎調査費、福王台保育所園舎改修工事設計費、蔵波跨線橋耐震補強・補修工事、小学校3校・中学校2校の耐震診断委託費などを計上した。
特別会計は、公共下水道事業が19億3000万円で同0.9%減、農業集落排水事業が6億1800万円で同3.3%増。企業会計の水道事業は28億4928万円で同17.7%減。内訳は収益的支出が18億1744万円で同0.8%減、資本的支出が10億3185万円で同36.7%減。
主要事業のうち市営神納谷団地の移転改築は、市営住宅3団地(神納谷、蔵波、飯富)の中で最も古く老朽化していることから建て替える。移転場所は奈良輪地区にある市有地約3000㎡を予定。戸数は24戸を想定し、11年度の完成を目標に事業を進める。なお、既存の団地は67年度の建設で簡易耐火木造平屋建て3棟10戸。
また学校給食センターは、既存のセンター(大曽根1990)が老朽化しているため、学校給食のあり方や施設整備方針、整備手法などを総合的に検討する。新年度で委員会を設置し、基礎調査を行う。既存の施設は75年度と83年度に建設した2棟で、市内の全小中学校に日量約5800食を供給している。基礎調査では、センター方式のほか自校方式についても検討し、整備手法ではPFIを含めて検討する。
このほかでは、福王台保育園園舎改修工事の設計やJR内房線蔵波跨線橋耐震補強・補修工事、高須地区排水路整備事業、百目木公園整備事業などに事業費を計上した。
以下、新年度予算による主要事業は次の通り。(金額は単位千円、▼は新規事業)
【総務費】
▽地域公共交通システム導入計画策定委託=2,352。循環バスの見直しによる新たな地域公共交通システムの導入を進め、地域住民の交通利便性を確保する。
▼電子申請・届出サービス=2,723。インターネットを活用した行政手続きのオンライン化を行うため、千葉県電子自治体共同運営協議会が運営する電子申請・届出サービスを8月より開始する。
【民生費】
▽後期計画策定委託(次世代育成支援対策推進事業)=3,000。次世代育成支援対策の推進を目的として実施してきた前期計画に続き、後期計画を策定する。
▽福王台保育所園改修工事設計委託=8,399。老朽化した福王台保育所園舎を改修するため設計を行う。
【商工費】
▽商品券発行事業=3,279。商工会による商品券の発行を助成し、市内商業の振興と地域経済の活性化を図る。
【土木費】
▽蔵波跨線橋耐震補強・補修工事=91,000。JR内房線を跨ぐ蔵波跨線橋の海側部分の耐震補強・補修工事を実施し、地震災害に備える。設計:和合建設コンサルタント(千葉市中央区末広1-1-4)。
▽特定交通安全施設等整備事業=207,664。袖ケ浦駅前線電線共同溝整備、歩道改修工事等を実施し、バリアフリー化及び交通安全性の向上と良好な景観の形成を図る。
▽高須地区排水路整備事業=68,250。高須地区の雨水排水対策として、高須第2号水門の改修及びポンプの設置工事を行う。設計:中日本建設コンサルタント(千葉事務所:千葉市中央区千葉寺町29)
▽市営住宅建設事業=14,995。老朽化した市営住宅を建て替え移転するため、地質調査、測量、基本設計等を行う。
▽百目木公園整備事業=100,000。百目木公園鑑賞池周辺のバリアフリー化、休憩施設整備、プール擬岩改修工事等を行うことにより安全性の確保と利便性を向上する。
【消防費】
▽無線県域及び共同指令センター整備事業=1,635。消防無線のデジタル化と共同指令センター整備を進めるための負担金を支出する。
▽消防用車両購入事業=100,000。化学消防ポンプ車及び原調広報車を購入し、円滑な消防活動の推進を図る。
【教育費】
▽教育ビジョン策定事業=2,035。10年度に現行の教育ビジョンの期間が満了することから、11年度を初年度とした市教育行政の長期的な指針・計画を策定する。
▽小学校体育館耐震診断委託等=13,053。市内小学校体育館の耐震診断及び設計を順次行い、耐震化を進める。(昭和小、根形小、平岡小)。
▽中学校体育館耐震診断委託等=42,809。市内中学校の校舎及び体育館の耐震化設計と診断を順次行い、耐震化を進める。(平川中、根形中)
▽学校給食センター建設事業=老朽化した学校給食センターについて、今後の給食のあり方や施設の整備方針、整備手法等を総合的に検討するため、委員会を設置するとともに基礎調査おを実施する。
▼広域スポーツ交流事業=1,510。市営野球場を活用した高校野球交流大会及び少年野球交流大会を開催し、青少年の健全育成と活気に満ちたまちづくりを推進する。