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千葉県県土整備部

公共事業コスト縮減でプログラム/県技術管理課 建設リサイクル計画とも13年度まで期間

2009/03/30 日刊建設タイムズ

 県県土整備部技術管理課は27日、「千葉県公共事業コスト構造改革プログラム2009」と「千葉県建設リサイクル推進計画2009」を策定した。「千葉県公共事業コスト構造改革プログラム2009」は、08年度までのコスト縮減計画である「千葉県公共事業コスト構造改革」に引き続いて、公共事業のコスト縮減を推進することを目的とする。また「千葉県建設リサイクル推進計画2009」は、循環型社会を構築し建設副産物の再資源化などを推進するため、国の計画の見直しに伴い、03年4月に策定した「千葉県建設リサイクル推進計画2003」を見直したもので、発生抑制、再利用、再生利用を基本とした、千葉県の建設リサイクルの推進のための考え方や目標、具体的施策を内容とする。計画期間は両計画とも09年度(平成21年度から13年度(平成25年度)までの5年間。

 「千葉県公共事業コスト構造改革プログラム2009」は、県が実施する公共事業を対象とし、これまでのコスト縮減を重視した取り組みから、コストと品質の両面で総合的に優れた公共事業の推進を図る。事業の推進にあたっては、民間技術の積極的な活用、老朽化する社会資本施設の維持管理の増大への対応、環境への配慮などの視点を加味した施策を盛り込んでいる。

 施策の項目は①計画・設計の最適化②施工の最適化③維持管理の最適化④事業の迅速化⑤調達の最適化⑥民間技術の活用。

 フォローアップとして、実施状況やコスト縮減効果などの確認を行い、その結果を公表するほか、社会経済情勢の変化に応じて適宜、施策の追加・変更などの見直しを行っていく。

 一方の「千葉県建設リサイクル推進計画2009」は、県及び市町村(千葉市を除く)が行う建設工事において、アスファルト・コンクリート塊、コンクリート塊、建設発生木材、建設汚泥、建設混合廃棄物及び建設発生土といった建設副産物を対象とする。

 基本的な考え方としては、建設リサイクルの推進やリサイクルの「質」の向上のため、関係者の意識の向上と連携強化とともに、民間の技術開発への支援や新技術の採用の推進を図る。

 計画期間は09-13年度の5か年だが、中期的目標として15年度(平成27年度)目標も設定している。目標値は基準年を05年度(平成17年度)とし、本県の将来予測や国の施策などをもとに設定した。主な対象品目の13年度目標は、アスファルト・コンクリート塊100%、コンクリート塊100%、建設発生木材94%、建設発生土88%。

 以下、両計画の施策概要は次の通り。

 【千葉県公共事業コスト構造改革プログラム2009】

 ▽計画・設計の適正化=住民意見の聴取等による計画づくり、地域の実情にあったローカルルールの運用、等

 ▽施工の最適化=建設副産物のリサイクルの推進、建設発生土の工事間利用、自然環境に配慮した事業の推進、工事の安全対策、等

 ▽維持管理の最適化=橋梁等の長寿命化、地球ボランティア等の参加による維持管理の推進、自然エネルギーの有効活用の促進、等

 ▽事業の迅速化=事業の選択と集中、事業の進ちょく管理の徹底による事業効果の早期発現、関係機関等との協議・調整・手続きの迅速化・簡素化、等

 ▽調達の最適化=総合評価方式の推進、見積積算方式など新たな積算方式の取り組み、等

 ▽民間技術の活用=新技術・新工法・新材料の活用・普及、産学官連携による技術研究開発の推進、等

 【千葉県建設リサイクル推進計画2009】

 〔建設リサイクル推進を支える横断的取り組み〕

 ▽情報管理と物流管理=建設発生土情報交換システムの積極的活用、電子マニュフェストの普及促進

 ▽関係者の連携強化=建設副産物対策協議会等の活性化、関係業者や資材製造者等との連携

 ▽理解と参画の推進=建設リサイクルへの取組状況のPR、研修の充実

 ▽技術開発等の推進=新技術活用システム等の活用による分別技術、再資源化技術などの積極的活用

 〔個別課題に対する取り組み〕

 ▽発生抑制=予防保全、耐久性の向上による延命化・長寿命化の推進

 ▽現場分別=国による現場分別基準・マニュアルの普及、インセンティブの付与の検討

 ▽再資源化・縮減=再生コンクリート骨材などの新たな再利用への取り組みの推進

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