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木更津港港湾計画改訂で素案提示/木更津港計画策定委 吾妻地区で交流拠点や旅客船ふ頭

2009/04/01 日刊建設タイムズ

 「第2回木更津港港湾計画策定検討委員会」(委員長:金子彰・東洋大学国際地域学部教授)が、このほど木更津市の東京ベイプラザホテルで開催された。今回は、前回の検討結果や、昨年11月から12月にかけて実施した意見募集の結果を踏まえて、事務局から素案が提示された。今後、委員会での意見をまとめ、今年度で概算事業費や段階整備計画、事業評価などを盛り込んだ事業化計画をまとめる。策定業務は社団法人日本港湾協会(東京都港区赤坂3-3-5)が担当。

 素案では、計画の目標年次をおおむね平成30年代前半とし、①船舶の大型化に対応した物流機能の強化②内航貨物船(ガット船)、交通船等の適切な収容③大規模地震対策の強化④プレジャーボートの適切な収容⑤親水空間の創出及び地域住民等の交流に配慮した空間の創出、を基本方針とした。

 また、吾妻地区及び富津地区南部は緑地レクリエーションゾーンとし、木更津南部地区及び富津地区中央部は物流関連ゾーン、君津地区、富津地区北西部及び奥部は生産ゾーン、富津地区北部はエネルギー関連ゾーン、木更津南部地区東部は都市機能ゾーン、江川地区から吾妻地区にかけての水域は環境保全ゾーンとする港湾空間利用ゾーニング案が示された。

 計画では、吾妻地区で、交流拠点や旅客船ふ頭のために岸壁90.0m(水深3.0m)、緑地2.6ha、小型船だまり505m(-3.0m)、ビジターバースなどを計画し、木更津南部地区で、公共ふ頭1バース(-12m岸壁240m)、小型船だまり909m(-5.5m)などを整備するほか、耐震強化岸壁2バース(200m・-5.5m)の整備を検討する。

 交流拠点の規模は、用地面積が約7000㎡で、土地利用は施設約1500㎡、駐車場約4000㎡、緑地・通路等1500㎡。駐車場は乗用車100台、大型車10台、身障者用2台を確保する。

 旅客船ふ頭は、旅客船「シンフォニークラシカ」の入港にあわせて整備するもので、小型船だまりは官公庁船や作業船、交通船等の収容のため既存のポンツーンを活用し、新規に桟橋505m(-3.0m)を整備する。緑地は必要面積を約4.3haとし、既存緑地約2.1haに加え、新たに新規緑地2.0-2.5haを整備する。

 委員会のメンバー構成は、学識経験者3人、港湾関係者9人、関係市(木更津市、君津市、富津市)3人、関係行政機関5人(国交省関係職員)、県職員5人(県土整備部、環境生活部、県農林水産部、県企業庁)の計25人。

 委員長には東洋大学国際地域学部教授の金子彰氏が就任。また、検討委員会の下部組織として幹事会を設置した。

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