全てのモデルハウスの延べ床面積が45坪以下という現実的なサイズの総合住宅展示場が25日、JR前橋大島駅北口から徒歩7分のエリアにオープンする。その名も『上毛新聞REALマイホームタウン』。マイホームの夢を膨らませる場所から、実際の購入を決断する場所へ―。県内初の新たな総展スタイルの誕生に、消費者の反応が注目される。
同会場は、ジェイアール東日本都市開発が分譲中の「びゅう陽花里(ひかり)前橋大島」の一角に、県内4カ所で常設展示場を展開する上毛新聞社が、「現実的な大きさのモデルハウスが見たい」という消費者のニーズに応える形で開設。平均60坪の土地に45坪以下のモデルハウスを11社が14棟建て、約10カ月間展示した後、建売分譲として販売するもの。各メーカー単独での分譲型展示場はこれまでにもあったが、合同で行うのは県内初。
この新たな試みに賛同したのは、エス・ティー・ケー、群馬セキスイハイム、ぐんま長寿命住宅協同組合、斉藤林業、アルネットホーム大賀建設、トヨタホームはやて、ハウスアンドガーデン、平光ハウジング、ミサワホーム西関東、山崎工務店、和奏建設。大手プレハブメーカーからこだわりの県産材住宅を建てる工務店まで幅広い顔ぶれとなった。このうち、群馬セキスイハイムとミサワホーム西関東は2棟ずつ出展。県内の総展に初出展の地元ビルダーが半数を占めているのも、同会場の大きな特徴だ。
また、後回しにされがちな外構を家づくりの当初からトータルで検討してもらうため、ガーデン&エクステリア提案コーナー「PASEO(パセオ)」を設ける。同コーナーには、イタガキ建工、岸土木、グンソー、城南エクステリアの4社が、それぞれ35㎡の区画にサンプルガーデンを展示。こちらも屋内展示より現実的で、業者にとっても新築を検討中の消費者と接点ができるというメリットがある。
会場テーマは「子育てが楽しい暮らし」。メーンターゲットである30代ファミリー層を意識した間取りの物件が並び、和風、洋風、シンプルモダンなどの外観デザインを一度に見比べることができ、オール電化や薪ストーブといったバラエティに富んだ設備も体験できる。
同会場の企画・運営を手がける上毛新聞TRサービスでは、過去最大規模の住宅ローン減税や土地価格の低下などから「今が建て時」として集客を期待しており、約10カ月の展示期間中に8000組の来場を見込んでいる。また、今回のように土地が造成済みで駐車場も確保できるなど条件が整っている分譲地が見つかれば、他地域でも同形式の総展を展開していきたい考えだ。
注目の一般公開は、25日の開場式後の午前11時から。グランドオープンフェアとして、25、26の両日および5月2日から6日まで7日間にわたってお笑いライブや戦隊ショー、家づくりに関するセミナーなど家族で楽しめるイベントを開催し、ターゲット層の来場を促進する。