東関東自動車道水戸線(以下、東関道水戸線)の基本計画区間、潮来―鉾田間の約31㎞が、4月27日に開催された第4回国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)で整備計画へ格上げされることが決定した。橋本知事は「喜びに絶えない。今後は本整備計画区間が早期に事業着手されることを期待している」とコメント。今後は、東日本高速道路㈱(NEXCO)東日本の「有料道路方式」と国の「新直轄方式」による合併方式で、両者が整備分担を協議する方針。概算事業費は710億円。
東関道水戸線は、東京都練馬区を起点とし、千葉県を経て水戸市に至る南北縦断の約140㎞。構造規格が第1種第2級・高速自動車国道で、設計速度80~120㎞の4車線(完成時)。県内区間が約51㎞。
このうち潮来IC―(仮)鉾田IC間の約31㎞は、昨年10月に都市計画決定された基本計画区間。ことし2月には、県や沿線関係市町村で構成する東関東自動車道水戸線建設促進期成同盟会から国へ、整備計画区間への格上げが要望されていた。
選定に際し、①道路ネットワーク結合に資する道路②走行時間短縮・走行経費減少、交通事故減少の3便益をBとし、全体事業費をCとして算出した費用便益費B/Cが1以上③環境影響評価、都市計画手続きが完了している―を満たすことが評価された。
今回の格上げについて橋本知事は「本県4本の高速道路ネットワークが完成に向けて大きく前進することとなり、喜びに絶えない。今後は本整備計画区間が早期に事業着手され、東関道水戸線が一日も早く全線開通することを大いに期待している」と話している。
今後は、NEXCO東日本が進める「有料道路方式」と国が進める「新直轄方式」の合併方式で、両者は整備分担を協議する方針。
それがある程度まとまった後、測量調査、道路設計、設計協議の順序で進め、さらには幅杭の設定、用地測量の調査を実施。用地買収の出来たところから着工していく見通し。
概算事業費には710億円が試算されている。
そのほか県内区間では、千葉県境―潮来IC間の2㎞が4車線で供用しているほか、(仮)茨城町JCT―(仮)鉾田IC間の約18㎞をNEXCO東日本が「有料道路方式」で整備中。
このうち、(仮)茨城町JCT―(仮)茨城町南IC間の約9㎞が暫定2車線で21年度末の開通をめどに用地買収、埋文調査、工事を実施中。交差する国道6号下やJCTで工事が進む。
(仮)茨城町南IC―(仮)鉾田IC間の約9㎞も暫定2車線で27年度末に開通予定。調査設計が進められている。
【図=東関東自動車道水戸線のルート計画図】