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神奈川県横浜市

横浜市の新市庁舎整備/北仲通南地区と現庁舎の分庁案で

2009/05/19 日本工業経済新聞(神奈川版)

 横浜市は、新しい市庁舎整備について、庁内とともに、学識者で組織される委員会「新市庁舎整備を核とした事業手法検討委員会(委員長・岸井隆幸日本大学理工学部教授)」を設け検討を重ねているがこのほど、委員会が市に提言した整備手法などが明らかになった。中区の再開発事業が計画されている北仲通南地区をメーンに、現庁舎との分庁とし、今の庁舎がある港町地区周辺は、駅前という立地特性を有効に活用した機能を集積した方が望ましいという結論を出した。市会まちづくり調整・都市整備委員会で明らかになったもの。

 検討委員会は、昨年十二月に民間から提案を寄せられた「現庁舎を活用する分庁案」、「北仲通南地区への全移転とする北仲の二案」、「北仲通南地区を仮庁舎とし港町へ戻ってくる」の基に、市の財政負担の軽減や、現庁舎がある関内地区の活性化を柱に、整備パターンや事業スキームの絞込みを行い、提言を行ったもので、分庁案の根拠として、現庁舎を活用する場合と、しない場合での市の財政負担の比較を行うと、現在価値で約九十億円(名目値で約百六十億円)の縮減が可能。市庁舎はできる限りコンパクトにし(延床面積一三万二千平方㍍)、市所有の余剰床を有効に活用することにより市の財政負担を軽減できる。港町地区周辺は業務・商業をはじめ、教育・文化・芸術・スポーツなど、様々な機能を複合的に導入することが可能となり、賑わい・集客の核となる拠点が形成され、関内地区の活性化に寄与することができることを理由に挙げている。

 事業手法について北仲通南地区は、PFI事業で整備する。市庁舎としての使用面積は建物面積の76%で、残りの24%は民間へ賃貸。港町地区周辺は、市街地再開発事業を行い、市が権利を持つ床は賃貸する。市庁舎街区は、定期借地方式による民間施設の整備を行い、市は地代を得る。民間へ賃貸する床を所有することにより、市庁舎の面積の増減に柔軟に対応できるようになるという。

 建設は、北仲通南地区庁舎を市がPFIで整備し、港町地区周辺の市庁舎機能が北仲通南地区へ移転。現庁舎の設備改修等を施すとともに、議会棟と民間街区(北街区)を解体。続いて民間街区に残った市庁舎機能が、改修を施された現庁舎へ移転。民間街区(北街区)で再開発を進め、市庁舎街区を整備する。その後、民間街区(南街区)を解体し、市街地再開発事業を用い整備するという手順で進む。

 事業者が決定した後のスケジュールは、北仲通南地区は六年目に完成、港町地区周辺民間街区は五年目から設計等に着手し、九年目から十一年目に完成。同市庁舎街区は九年目に、現庁舎は七年目で改修工事を行うという流れを示した。

委員会の提言を受けた市では、庁内での検討結果を踏まえ年度内にも「関内地区等活性化推進計画素案」をとりまとめる考えだ。





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