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東日本高速道路(株)加須管理事務所

管内橋梁床版改良に着手、午ノ堀川橋(上り)など3橋-概算事業費は10億円程度

2001/09/04 埼玉建設新聞

 日本道路公団加須管理事務所は14年度から、管内の橋梁床版改良に着手する方針。初弾整備として上がっているのは、東北自動車道佐野藤岡IC周辺の利根川橋(上下)・越名高架橋(上下)・午ノ堀川橋(上り)の3橋で、概算事業費は10億円程度、順次着手する。このほか久喜~館林間付加車線概略設計もまとめており、今後必要に応じ一部区間での片側4車化を具体化していく。

 初弾工が予定される3橋は、利根川橋が600m強、越名高架橋が約200m、午ノ堀川橋が約30m。幅員は片側15m。

 床版改良は、既存道路の路面(アスファルト舗装・75mm)下部のRC床版を上面増厚するもの。床版を上部から10mm削り、金属繊維を混合したスチールファイバーコンクリートで60mm増厚。その上部に防水層となる砕石マステック30mmを施す。路面は高機能舗装40mmで、雨天時のスモーク現象を解消し、事故防止を図る。

 12年度、東関東(荒川区)に委託し、管内の川口JCT-佐野藤岡IC間を対象とした床版改良施工検討を実施、交通量分析や曜日・時間ごとの渋滞状況調査、施工適正時期や施工時の渋滞予測などから、初弾の3橋の改良設計をまとめている。

 これらから、工事計画については、渋滞発生が想定されるため、片側2車線通行を確保し、1か所を1週間工期と短期間での施工とする方向性を固めた。

 同事務所管内には13橋梁があり、交通車両の重量化や大型化、老朽化などによりひび割れや劣化が著しい。残る10橋梁の改修設計は、初弾工事に数年かかると見られることから、早くても2-3年先になりそう。

 一方、帝国コンサルタント(福井県武生市)が12年度に担当した付加車線概略設計は、管内で渋滞発生の多い羽生IC、羽生PAおよび久喜IC周辺を対象に、設置検討を実施し、路肩側に1車線の設置が必要と判断。

 だが、渋滞は頻発しているが、慢性的ではないことや、費用対効果が判断しづらいなどから、将来交通量が増加し、緊急性が増した場合の具体化検討材料となる。

 羽生ICとPAは本線からの分岐・合流部間が約500mと近接、速度減少による渋滞が起こりやすい所。同区間を結ぶ車線を追加する案を検討した。案は、用地購入・非購入の場合の施工方法など数案を挙げた。車線幅員は3・5m。

 また久喜ICは、建設中の圏央道久喜白岡JCTにより交通量増加が見込まれる。



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