山梨県土木部は、新規に事業採択となった国道139号松姫バイパスについて、今年度はメーンとなるトンネル部の詳細な内容の検討に着手する。同バイパスは国道139号の小菅村と大月市間の松姫峠に計画するもので、トンネル区間は全長約3kmの規模が見込まれるもの。年度内には同トンネルの詳細設計業務を委託、同作業に取り掛かる予定で、早期建設の実現に向けいよいよ事業が動きだす。
同トンネルの建設が予定されるのは、国道139号の松姫峠は、小菅村と大月市を結ぶ曲がりくねったルートで、現行の延長は約15km。同地点は、標高が1、200mを超える交通の難所で、冬季に度々通行止めとなることがある。このため、以前から地域などから同バイパスの整備の要望があがっていたが、県の要望により、国の今年度予算で新規事業の採択が得られたことから、事業着手に向けたルート調査等の事業準備に取り掛かることなったもの。
メーンとなるトンネル部については、大月市側が上和田地区の大神沢川に架かる道築橋付近を起点とし、小菅村の小永田地区までを結ぶルートが考えられており、トンネル区間は約3km(幅員8・5m)を見込む。また、トンネル前後の取り付け道路を含めた総延長は約3・8kmの規模が想定される。
同計画では今年度に、想定されるルートをもとにメーンとなるトンネルの規模や、位置、構造等の詳細を検討に取り掛かる。着工等の見通しは現時点では未定としているが、ルートの詳細な内容が明らかになれば、来年度から用地買収等にも順次取り掛かる予定で、今後、財政状況等を見ながら早期の事業着手を目指していくことになる。