国土交通省関東地方整備局は、平成21年度補正予算の概要をまとめた。茨城県関係では、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の建設に30億円を追加し、用地買収、猿島IC~筑波IC間の橋梁下部工などを推進。東関東自動車道水戸線(潮来市~鉾田市)では調査設計に1億円を計上し、測量調査などを実施する。港湾では、常陸那珂港区外港地区の防波堤整備に51億円、鹿島港の外港地区多目的ターミナル岸壁(水深14m)や防波堤、泊地の整備に52億5000万円と大幅に事業費を増み増した。一方、茨城県関係の補助事業費は138億6200万円で、そのうち道路整備には98億6200万円で100億円近くを配分した。
圏央道の茨城県区間(五霞町~河内町)では、用地買収、猿島IC~つくばIC間の橋梁下部工などを補正。圏央道の建設は21年度当初予算に140億9800万円を計上しており、今回の補正30億円を追加すると、本県区間の事業費は170億9800万円となる。
東関道水戸線の潮来~鉾田間(L31㎞)は、昨年10月に都市計画が決定、ことし4月27日の第4回国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)で計画区間から整備計画へ格上げされることが決定した。今回の補正で事業費1億円を計上し、事業に着手。測量調査などを実施する。
そのほかの道路関係では、国道51号潮来バイパスに2億5000万円を計上。用地買収、改良工事を推進する。
港湾関係では大幅に事業費を増額。常陸那珂港区の外港地区の防波堤整備に51億円、鹿島港の外港地区多目的ターミナル岸壁(水深14m)、防波堤、泊地の整備には52億5000万円を追加した。
河川関係では、常陸利根川(稲敷市)の総合水系水環境整備事業の水路工などに8億5000万円、利根川下流の河川改修(神栖市)の築堤推進に2億4000万円などを追加した。
一方、本県関係の補助事業費は138億6200万円。内訳は、治水11億9000万円、道路整備98億6200万円、港湾17億6000万円、住宅3200万円、市街地整備5億7800万円、下水道1億5000万円、都市公園2億9000万円。そのうち石下駅中沼線街路事業(常総市)には、上部工の前倒し整備に2億5000万円を盛り込んだ。
関東整備局補正・茨城県関係の主要事業
◆事業名(場所)=①補正による事業内容②事業費③直轄・補助
【河川関係】
◆久慈川河川改修事業(常陸大宮市)=①築堤の推進②1億4000万円③直轄
◆利根川下流河川改修事業(神栖市)=①築堤の推進②2億4000万円③直轄
◆常陸利根川総合水系環境整備事業(稲敷市)=①水路工ほか②8億5000万円③直轄
◆霞ヶ浦浚渫(石岡市)=①底泥浚渫、14万立方m②8億5000万円③直轄
◆中丸川広域河川改修事業(ひたちなか市)=①築堤の推進②1億円③補助
【道路関係】
◆圏央道(五霞町~河内町)=①用地買収、猿島IC~つくばIC間の橋梁下部工など②30億円③直轄
◆東関東自動車道水戸線(潮来市~鉾田市)=①調査設計②1億円③直轄
◆国道51号潮来バイパス(潮来市)=①用地買収、改良工事②2億5000万円③直轄
◆国道245号日立港拡幅(日立市)=①橋梁下部工②2億円③補助
◆国道355号石岡岩間バイパス(石岡市~笠間市)=①改良工②3億6000万円③補助
【港湾空港】
◆茨城港常陸那珂港区外港地区防波堤(ひたちなか市)=①防波堤整備②51億円③直轄
◆鹿島港外港地区多目的ターミナル岸壁水深14m(鹿嶋市、神栖市)=①多目的ターミナル岸壁水深14m、防波堤、泊地の整備②52億5000万円③直轄
◆茨城港日立港区本港築防波堤(日立市)=①防波堤整備②2億5000万円③補助
【都市・住宅関係】
◆石下駅中沼線街路事業(常総市)=①上部工(前倒し)②2億5000万円③補助
【営繕関係】
◆鹿島港湾合同庁舎環境対策事業(神栖市)=①照明の高効率化②2900万円
【表=茨城県関係の補助事業費】