国土交通省が11日に公表する4月の直轄工事落札率(速報値)が91・8%となることがわかった。これは、同省で毎月の落札率の公表を開始した平成17年11月以降、最も高い数字となる。
直轄工事における落札率は例年、前年度末を乗り越えた4月の数字が高くなる傾向にあると言われている。20年4月は91・3%、19年4月は91・5%、18年4月は91・3%となっており、それぞれの年間平均落札率は80%台であることから、数字上もその傾向がみてとれる。
ただ、21年4月の数値が高くなったことについて同省幹部は「経済危機対策によって、仕事が増えるという安心感が反映されているのかもしれない」ともみている。
なお、同省では4月3日公告分より、調査基準価格を昨年度と比較し、平均2%程度引き上げている。入札契約手続きに要する日数をカウントすると、その影響が落札率に反映されるのは、6月入札分以降とみられる。