県企業局施設課は、水海道浄水場に高度浄水処理施設を設けるため、実施設計を日本上下水道設計㈱（東京都港区）に委託した。来年３月19日をめどに同設計をまとめる方針。その後、22年度から３カ年かけて施設の建設と監視制御設備の更新を進め、25年度の供用を目指す。

　現況では、利根川水系と鬼怒川水系との混合原水を粉末活性炭に接触させた後、凝集沈殿処理、急速ろ過処理を施している。計画一日最大給水量が３万４６００立方ｍ、計画一日最大取水量が３万７４００立方ｍ。

　今回の高度浄水処理方式では、凝集沈殿処理と急速ろ過処理の間に、オゾン＋生物活性炭処理を行うというもの。設計対象水量は一日最大３万７４００立方ｍ。

　高度浄水処理設備は、中間ポンプ設備、オゾン設備、生物活性炭設備から構成される。既設沈殿地から分岐し、高度浄水処理を行った後、既設急速ろ過池に送水する。

　建設予定地は浄水場西側の用地４８００㎡。

　これに向けた実施設計の委託入札が５月21日に執行され、日本上下水道設計㈱が税抜き３７２０万円で落札した。

　設計内容は、高度浄水処理施設設計、水海道浄水場監視制御設備更新設計、既設送水ポンプ連通管設計（緊急連絡管整備の一環）。同社は22年３月19日をめどに設計を策定する。

　その後、22年度から24年度までの３カ年で、高度浄水処理施設の建設と監視制御設備の更新を行い、平成25年度から供用開始を目指していく。

　主要施設概要は次のとおり。

　◆中間ポンプ井＝４００立方ｍ×２池（全体で30分容量）

　◆中間ポンプ＝両吸込渦巻ポンプ13立方ｍ／分×10ｍ×37kW×３台（うち１台予備）回転数制御

　◆オゾン接触槽＝下方注入方式×２槽

　◆オゾン発生器＝オゾン濃度40または50ｇ／Nm３（空気原料）、オゾン注入率２mg／Ｌ、オゾン発生器１・６㎏／ｈ×２台

　◆生物活性炭ろ過池（ＢＡＣ）＝重力式固定層型、ろ過流量－自然平衡型26㎡×８池（うち１池予備）、層厚２ｍ、ＬＶ２４０ｍ／日、ＳＶ＝５ｈ－１

【エクセルデータ＝高度浄水処理施設表など】