国土交通省関東地方整備局は生コンで内部崩壊を引き起こすアルカリ骨材反応の実態調査を、各事務所ごとに今年度から3-4年かけて、年間最低2-3件で工場の抜き打ち調査を行う。すでに本格的に着手しているが、今のところ問題のある工場はないようだ。
アルカリ骨材反応は砂利や砂に含まれている酸化シリカと生コンに含まれるセメントのアルカリ成分が化学反応を生み、品質に変化を与え、膨張したコンクリートがひび割れがでる現象を引き起こす。外壁が崩れたり、高架橋の橋脚が崩れると大惨事につながる恐れがあるため、抜き打ち調査を実施し、そのような工場を検査した上で品質確保に努める。
同局では各事務所が所管し、実際に進んでいる工事を対象に、事務所で今年度は2-3件以上を実施し、3-4年かけてほぼ管内の大部分の工場を抜き打ち調査したいとしている。工場の対象選定にあたっては、請負者が提出する生コンの購入先を記した書類を見て、その購入先の工場を実態調査するもの。
国土交通省が公共工事で奨めているのは経済産業省が認定している日本工業規格に沿った生コン。管内1都8県で認定されている工場は経済産業省によれば776か所となっている。