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神奈川県川崎市

(仮称)藤子・F・不二雄ミュージアム/基本計画を策定

2009/06/24 日本工業経済新聞(神奈川版)

 川崎市はこのほど、多摩区に建設を計画しているドラえもんなどの作者で知られる藤子・F・不二雄氏の原画作品などを展示、紹介する(仮称)藤子・F・不二雄ミュージアムの展示の基本的な考え方や施設計画を具現化した基本計画を策定した。二十年十二月に発表した基本構想に基づいたもので、市では、基本計画に対する市民意見を募集する手続きを開始した。

 藤子・F・不二雄ミュージアムは、長年、多摩区に住み平成八年に亡くなった藤子・F・不二雄氏の原画作品などを展示する施設で、多摩区長尾二丁目の前面に二ケ領本川が流れる小田急電鉄の所有する生田緑地内、五、〇〇〇平方㍍の中に計画されている。

 これまで市では、同氏の著作権管理及び作品の企画・製作を行っている「藤子・F・不二雄プロ(藤子プロ)」などの協議を重ねながら、二十年十二月に基本構想をとりまとめた。

 今回の基本計画では、RC造三階建て(高さ一六㍍)、建築面積一、九〇〇平方㍍、延床面積三、三〇〇平方㍍の構造・規模を想定している。建築と環境の一体化する風景を創出し、豊かな自然環境を建築空間に取り込むデザインとするほか、太陽光などの自然エネルギーの活用も検討し、省エネルギーに配慮した設計とする考えを立てている。

 一方、内部は、展示室(九二〇平方㍍)、プラザ・映像展示室(六五〇平方㍍)、飲食スペース・ミュージアムショップ(二六〇平方㍍)、一般収蔵庫・特別収蔵庫・荷受・荷解室・事務室・その他(九五〇平方㍍)、エントランス・受付・共用通路・階段等・エレベーター・トイレ(五二〇平方㍍)という構成だ。

 整備は、建物は民間主導、周辺を含む緑化などの土地・基盤整備は市主導で行うという枠組みで進む。

 市では、基本計画の公表とともに、十九日から市民意見を募るパブリックコメントの手続きを開始した。その後は来年度着工で、平成二十三年九月三日の開館を目指す。



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