県土木部都市政策課は先月30日、新潟県のスポーツの中核施設として新潟市に誕生した県立野球場「HARD OFF ECOスタジアム新潟」の施設を報道機関に公開した。
このほど完成した同スタジアムは、SRC造一部S造・RC造、地上4階地下1階建て、延べ面積約1万2700㎡の規模。内外野合わせて約3万人を収容する。
3万人が一度に観戦できるスタンドは、内野側に2万人、外野に1万人を収容。
2万人を収容する内野スタンドは、2層構造となっており、動線の計画では、隣接する東北電力ビックスワンスタジアムと同じ。1万人を収容する外野スタンドは、後方の公園と一体的に整備されており、外野席へは、公園側からも入場が可能。また、外野席のベンチに県産材の「越後杉」を使用しているため、スタンド内に入ると、まだ、木の香りが漂う。
グラウンドは、両翼100m、センター120mと東京ドームやナゴドームなどと同じ広さ。グラウンド面には、マウンドとベース付近を除く全てを最新型のロングパイル人工芝とし、目砂とゴムチップを何層にも重ねることで、足に伝わる感触が柔らかい。人工芝の利点として、内覧会の当日は、朝まで雨が降っていたが、人工芝の最下層に透水性コンクリートを敷き、排水性に配慮していることで、グラウンドは多少湿っている程度だった。
また、1、3塁側の両方のスタンド下には、グラウンドと同じ人工芝を採用した約1000㎡の屋内練習場を確保し、雨天、降雪時の利用にも対応できる。
そのほか、素振室、監督室、コーチ室、ナイター照明施設、スコアボード設備、大型映像装置などを備えた県内初の本格的な野球場となっている。
今月1日からは、指定管理者のアルビレックス新潟等による供用(指定管理)が開始され、7日には、こけら落しとなるプロ野球公式戦「広島―阪神戦」が開催される。
また、9月の「トキめき新潟国体」では、硬式野球会場となる。
建設工事費に、約87億円、総事業費には91億円を投じ、平成19年1月から建設工事に着手。今年6月に竣工を迎えた。
【写真(上)=最新型の人工芝を採用したグラウンド
写真(中)=外野席には「越後杉」を使用
写真(下)=約1000㎡の屋内練習場も整備】