県南水道企業団(企業長・串田武久龍ケ崎市長)と利根町(井原正光町長)は6月30日、県南水道企業団事務所にて、同企業団に利根町水道事業を統合する基本協定書を締結した。今後、企業団の規約変更や県企業局による送水管工事を進め、平成24年4月1日からの統合開始を目指す。なお、送水管工事は今年度に実施設計を策定し、22・23年度の2カ年で工事を行う。
今回の利根町編入は、平成17年8月に利根町側から公式文書で要望。その後、準備委員会を設置し、検討調査を実施。4年越しでの基本協定締結となった。
今回の統合は、企業団側における「余裕水量の解消」、利根町側の「安心安全な水の安定供給」と双方にメリットのあるものとなる。
今後の流れとしては、利根町の契約水量のうち日量2500立方mを守谷市へ融通する覚書を8月にも締結するほか、企業団規約の変更を年内に実施したい考え。
企業団規約の変更は、企業団を構成する地方公共団体に利根町を加えるもので、龍ケ崎市・牛久市・取手市・利根町が12月議会でそれぞれ議決を受けての変更となる。
工事関係では、これまで井戸水と県企業局からの供給を併用していた利根町水道を、県企業局からの供給のみに切り替えるための送水管工事を行う。
県企業局主体で今年度に実施設計を策定し、22・23年の2カ年で工事を実施する。
また、統合協議会は順次開催していく。
今回の基本協定締結に際して串田企業長は「これまでの経過を振り返り、感慨深いものがある。24年の供用開始に向けて今日から始まる。大変重要な事業なので、皆さまの協力・努力をお願いしたい」とあいさつ。
町長に就任した4年前から統合を要望してきた井原利根町長は「本日調印式を迎えることができ感無量。1万8000余の町民が安定した飲料水の供給を受けられることに感謝の意を表する」と喜びを表したほか「調印式が無駄にならないよう協力を」と話した。
【協定書を手に握手を交わす串田武久企業長と井原正光利根町長】