記事

事業者
千葉県市川市

延命化で10年度から修繕更新工事/市川市廃棄物処理基本計画 新施設は20年度着工、24年度稼働を

2009/07/16 日刊建設タイムズ

 市川市は、「一般廃棄物処理基本計画」(いちかわじゅんかんプラン21)を改定する。同計画では、クリーンセンターの延命化と新クリーンセンターの建設計画を位置付けた。既存施設につては、安定的な操業を確保するため、設備の大規模修繕・更新工事の計画を策定し、計画的に修繕・更新を行い、延命化と併行して将来における施設全体の更新に向けた検討を行う。

 具体的には、2023年度まで既存施設を稼働させ、新施設は24年度からの稼働を目指して整備を進める。延命化計画は昨年度で策定。延命化に伴う修繕更新工事は10年度に着工し、13年度までの4か年で行う。延命化事業では、600t/日の焼却施設(熱回収施設)と75/日の破砕処理施設を整備する。延命化計画の策定は八千代エンジニヤリング(東京都新宿区西落合2-18-12)が担当。

 新施設については、14年度から準備に入る。14-15年度の2か年で環境調査等を実施し、15-19年度で基本計画等を策定、17-19年度で環境影響評価を行う。その後、20年度に着工し、20-23年度の4か年で建設、24年度からの稼働を目指す。

 既存の一般廃棄物処理基本計画は02年3月に策定したもので、廃棄物行政を取り巻く環境の変化を踏まえて、持続可能な社会の実現を目指して計画を見直す。今月11日から市民の意見を聞くためのパブリックコメントを実施中。計画期間は、09-18年度までの10か年。

 新計画では①ライフスタイルの変革を促進し、ごみ発生量を抑制する②高品質な循環資源を確保し、リサイクルを推進する③適正なごみ処理を効率的かつ安定的に進める④市民・事業者・行政が役割分担し協働して取り組む-の4項目を基本方針とし、「資源循環型都市いちかわ」を目指す。

 計画目標は①一人一日あたり排出量830g/人以下②資源化率35%以上③焼却処理量削減率20%以上削減(07年度実績から)④最終処分量削減率40%以上削減(前同)の4つの数値目標を設定し、各家庭での市民一人ひとりのごみ削減の努力目標も設定した。

 なお、既存のクリーンセンターは、所在地が市川市田尻1003番地先。施設は90-93年度の4か年で総事業費約253億円を投入して整備した。ごみ処理施設の焼却能力は600t/24h(200t/24h×3基)で、処理方式は全連続燃焼式。不燃・粗大ゴミ処理施設の破砕能力は75t/hで、破砕形式は衝撃剪断併用回転式。選別は鉄、アルミ類、可燃物、埋立物の4種選別。

 建物は、工場棟がSRC・RC・S造地下1階地上7階建て延べ1万9872.88㎡(建築面積8239.99㎡)、管理棟がRC造3階建て延べ3376.12㎡(建築面積1237.15㎡)、付属棟が延べ201.33㎡(建築面積391.86㎡)。施工は川崎重工業が担当した。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら