建設業と林業との「林建共働」の重要性を指摘してきた米田雅子慶應義塾大学理工学部教授は、16日に「今こそ関係者が連携を」と緊急提言した。米田教授は「今まで林業は、じり貧で高齢化が進んでいる。作業道を入れて機械を入れて、近代化するべき。路網整備、生産基盤を整えることが大事で、地方の建設業の役目」と話している。
「林建共働」については、国土交通省の建設業と地域の元気回復事業で林業分野から最多の25件が選定されたことや、林野庁が20年度2次補正で「路網整備地域連携モデル事業」に58億円、21年度補正で「森林整備加速化・林業再生事業」に1238億円を予算化したことなどから、全国的に展開する条件が整いつつある。
米田教授は「今こそ林業改革の千載一遇の時」とみており、路網整備への集中投資が重要と話している。そのためには生産基盤構築のための適切な予算執行が必須であり、地方公共団体レベルで関係者がきちんと連携することの重要性を緊急提言した。