埼玉県電業協会は16日、平成21年度安全大会を建産連研修センターで開催した。冒頭、島村光正副会長が「存在感のある協会運営をするためには、まず、自分を守る、家族を守る、会社を守るという安全意識の高揚が大事」であるとし、「本日の安全大会で学んだことを日々の業務の中で実践してほしい」とあいさつした。
安全の訓示では、埼玉労働局労働基準部安全衛生課長の真壁秀夫氏が「県内の建設業の労働災害を見ると、年々減少傾向がはっきりしている。災害防止に向けて努力した成果が現れているが、今後も労働災害を減らす努力が必要。ささいな作業であっても基本を守ることが大事である。災害の発生状況を見ると、現場の作業に入って1日目、2日目で発生することが多い。作業に慣れる前に事故が起きることがはっきりしている。また、6月1日から足場の労働安全衛生規則が改正になり、建設現場の墜落防止に関する細かな義務づけが追加された。これを契機に墜落災害が減少し、安心できる足場が実現するよう期待している。10月21日~23日にはさいたまスーパーアリーナで全国産業安全衛生大会が開催される。建設産業だけでなく、多くの産業の最新の安全技術も勉強していただきたい」とあいさつした。
安全講話では、富士火災海上保険㈱シニアリスクアナリストの西出政和氏が「労災事故と事業者責任」のテーマで講演を行った。西出氏は「安全というものはない。あるのはリスク」とし、最近の建設労働災害事例をいつくか引用しながら、どれだけ危険を見抜くかが重要であるとした。また、『徒然草』の「木登り名人」の文章を引用し、「難しい仕事が終わったあとや作業が終わりの段階に来た時、気がゆるんで事故を起こすケースが多い。危険を予知し、最後まで気をゆるめないことが大切」とした。
このあと、安全大会スローガン『定着させよう「安全文化」 つみ取ろう職場の危険』を全員で唱和した。【写真:】
















