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千葉県農林水産部

経営体育成で夷隅川Ⅰ期など新規3地区/県耕地課 区画整理や道路、用水路工など実施

2009/08/18 日刊建設タイムズ

 県農林水産部耕地課は、経営体育成基盤整備事業で今年度から新たに夷隅川Ⅰ期地区(いすみ市)、府馬地区(香取市)、春海地区(匝瑳市、旭市)の3地区に着手する。このうち夷隅川Ⅰ期と春海の2地区は採択を受けたが、府馬地区は手続き中。夷隅川Ⅰ期地区は、総事業費28億4700万円を投入し区画整理工事123haや道路25km、用水路工25kmなどを実施し、府馬地区は総事業費25億5400万円で区画整理工事163ha、道路12km、用水路工13kmなどを実施する予定。また春海地区は、総事業費21億6600万円で区画整理135ha、道路工15km、用水路工14kmなどの施工を予定している。事業期間はいずれも09-14年度の5か年を見込む。今年度事業費は3地区とも5000万円で全体実施設計などを予定している。

 同事業は、地域農業の展開方向や生産基盤の整備状況を勘案し、ほ場の大区画化や排水条件の向上など生産基盤整備により生産性の向上を図るとともに、農地の利用集積を促進し、地域農業の担う意欲と能力ある担い手(農業者・生産組織等)を育成・支援することを目的に実施する。

 事業の所管は、夷隅川Ⅰ期地区が県夷隅農林振興センター、府馬地区が県香取農林振興センター、春海地区が県海匝農林振興センター。

 以下、地区の概要は次の通り。

 【夷隅川Ⅰ期地区】

 ▽地区の概要=同地区は、夷隅川中流域の右岸に広がる水田地帯で、農用地に囲まれた中に居住集落が存在している。農地の整備状況は昭和20-30年代にかけて耕地整理が行われたが、ほ場は10アール区画で農道も狭く、水路は用排水兼用の土水路で、効率的な営農を阻害する要因となっている。営農状況は水稲単作で、平均耕作面積は小さい▽関係市町村=いすみ市▽関係土地改良区=夷隅川土地改良区▽工期=09-14年度▽受益面積=123ha(田102ha、畑21ha)▽事業費=28億4700万円(国50%、県30%、地元20%)▽今年度事業費=5000万円▽主要工事=①区画整理123.4ha②道路工25km③用水路工16km④水源施設3か所⑤排水路工13km⑥暗渠排水工101.8ha⑦生活環境集落排水4.5km⑧集落道路2.1km

 【府馬地区】

 ▽地区概要=同地区は、1級河川黒部川上流域に広がる低平な水田地帯で湛水被害がたびたび発生している。農地の整備状況は明治30年代に耕地整理が行われたが、ほ場は10アール区画で農道も狭く、水路は用排水兼用の土水路で、効率的な営農を阻害する要因となっている。営農状況は水稲単作で平均耕作面積は小さい▽関係市町村=香取市▽関係土地改良区=香取市東部土地改良区▽工期=09-14年度▽受益面積=163ha(田162ha、畑0.3ha)▽事業費=25億5400万円(国50%、県30%、地元20%)▽主要工事=①区画整理163ha②道路工12km③用水路工13km④水源施設3か所⑤排水路工13km⑥暗渠排水工162ha

 【春海地区】

 ▽地区概要=同地区は、「干潟八万石」と呼ばれる千葉県を代表する穀倉地帯にあり、96年度から2350haを対象に始まった広域農業基盤緊急整備促進事業計画に位置付けられている。大利根用水の受益である。農地の整備状況は昭和30-40年代にかけて耕地整理が行われたが、ほ場は10アール区画で農道も狭く、水路は用排水兼用の土水路で、効率的な営農を阻害する要因となっている。営農状況は水稲単作である▽関係市町村=匝瑳市、旭市▽関係土地改良区=千葉県干潟土地改良区▽工期=09-14年度▽受益面積=135ha(田123ha、畑12ha)▽事業費=21億6600万円(国50%、県30%、地元15%)▽主要工事=①区画整理135ha②道路工15km③用水路工14km④水源施設6か所⑤排水路工14km⑥暗渠排水工126ha

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