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千葉県流山市

まち交で運河駅周辺地区に着手/総事業費27億円、東口駅前広場整備など

2009/08/19 日刊建設タイムズ

 流山市は、今年度から「運河駅周辺地区」でまちづくり交付金事業を実施する。事業の対象区域は東武野田線運河駅を中心とした東深井の一部約29.7ha。事業期間は09-11年度の3か年。総事業費26億9800万円を投入する。都市再生整備計画による対象事業は、運河駅東口駅前広場整備事業、運河駅東口駅前道路整備事業、駐輪場整備事業、ふれあいモール整備事業、ペデストリアンデッキ整備事業、自由通路整備事業の基幹6事業と、提案事業で実施する運河駅橋上駅舎整備事業の7事業。

 同地区は、東武野田線運河駅を中心に複数の共同住宅や戸建住宅、森の図書館等の公共施設や大学等人口が集積している。また、運河駅は地元住民はもとより、通勤・通学に利用する交通拠点となっているが、駅の改札口は西口のみで、人口集積のある地区は駅改札口の反対側(東側)にある。さらに、駅改札口のある西口駅前は、主要地方道松戸野田線があるが、歩道の位置付けがないことから、交通安全性においても問題がある。

 このため、地元の有志が中心となって、運河駅を中心として周辺整備の改善に向けて「運河駅周辺まちづくり研究会」が発足し、その後、「運河駅東口開設・周辺まちづくり連絡会」として主に駅東側の整備開発を検討している。

 05年5月には、「運河駅周辺まちづくり研究会」が作成したまちづくり基本構想(案)を市長へ報告した。07年4月には、「運河駅東口開設・周辺まちづくり連絡会」から流山市に、運河駅周辺住民のまちづくりに対する意見を集約した中間報告書の提出があった。市では、当該報告書を活用し、当該地区整備について検討している。

 そこで、同事業では交通環境の整備を契機とした住環境の向上を図り、誰もが安全かつ快適な地域生活拠点づくりを目指すこととし、①交通の拠点となる運河駅施設の整備改善及び観光資源の活用②高齢化社会への対応とした「ひとにやさしいまちづくり」を目指し、交通の利便性の向上とバリアフリー化を図る-という2つの目標を設定した。

 以下、整備方針と対象事業の内容は次の通り。

 【整備方針】

 安全性と利便性の高い運河駅へ=地域生活の拠点である運河駅を整備することで、駅東口を開設し、駅の利便性の向上と安全な歩行動線の確保を図るとともに、これまで一極集中していた交通の流れを分散し、駅周辺の活性化を図る。

 ▽交通環境の改善=流山市交通バリアフリー基本構想に定められたとおり、まちづくり事業の一環として、地区住民だれもが安全かつ安心して歩ける歩道の整備を行う。

 ■対象事業■

 【基幹事業】(①事業主体②規模③事業期間④交付金対象事業費)

 ▽運河駅東口駅前広場整備事業=①流山市②A1340㎡③09-10年度④2億3400万円

 ▽運河駅東口駅前道路整備事業=①流山市②L169m・W12m③09-11年度④2億9200万円

 ▽駐輪場整備事業=①流山市②700台③10年度④4000万円

 ▽ふれあいモール整備事業=①流山市②L136m③10年度④1600万円

 ▽ペデストリアンデッキ整備事業=①流山市②A110㎡③10年度④5500万円

 ▽自由通路整備事業=①流山市②A793m③10-11年度④9億3100万円

 【提案事業】

 ▽運河駅橋上駅舎整備事業=①流山市②A822㎡③10-11年度④11億3000万円。

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