横浜市は、金沢区の臨海部を走る新交通システム「横浜新都市交通シーサイドライン」の京浜急行金沢八景駅延伸について、年度内にも都市計画や軌道法などの法令の手続きに必要な基礎資料を作成するため、地元や関係地権者に対して、施設計画の案に関する説明会を開始する考えだ。延伸先の東口駅前で計画される金沢八景駅東口土地区画整理事業の進捗によるもので、延伸整備のうちインフラを担当する市道路局では二十八年度の完成を目指している。
シーサイドラインは、昭和五十九年にJR線新杉田駅~京浜急行線金沢八景駅までの約一一㌔で事業着手し、建設省(当時)と横浜市が高架橋などのインフラ整備、車両や電気設備を横浜新都市交通㈱が担うなか、平成元年に開業した。このうち金沢八景駅は、駅東口の土地区画整理事業のなかで、駅舎整備が計画されていたが、区画整理事業に進捗が見られないことから平成元年に国道16号を跨ぐ手前で暫定の駅舎を造り開業した。
延伸は、駅が設けられる区画整理事業が、平成二十一年度の仮換地指定、二十八年度末の換地処分に向けたスケジュールが示されたことによるもので、このなかで事業地内のシーサイドライン予定地についても、概ね二十五年度には工事着手可能な計画が提示されたている。
横浜市は、こうしたことを受け、年度内にも地元や関係地権者に対し、都市計画法や、軌道法など法令の手続きに必要な基礎資料を作成するための説明にあたることを決めた。
今後は、関係機関との協議を重ねながら整備計画を立てるとともに、法手続きを進めていく。順調なら二十四年度から一五〇㍍の延伸を図るための橋脚、桁、駅舎、駅前広場へのアクセス施設などの整備に取りかかり、二十八年度の完成を目指す。