小山市土地開発公社は六日までに、小山南工業団地整備事業(生井地区楢木地内、開発面積九二、〇〇〇㎡)の執行方針を固めた。今月下旬には造成工事に先立つ地質調査業務、基本設計業務、測量業務の三件をそれぞれ委託する。来年度は早々から用地買収を進め、秋口には着工したい考え。盛り土量は一一八、〇〇〇立方mを見込み、十三年度の完成を目指す。総事業費十九億円、総工費十二億円が投じられる。
開発予定地は、市南端部に位置する市街化調整区域。区域東側を一級河川思川が、区域西側を一級河川与良川がそれぞれ南北方向に貫流している。今年三月には農村活性化土地利用構想の知事認可を取得し、農用地のまま農業以外の土地利用に敷地を活用できることになった。
ほぼU字型の土地形状を成し、JR間々田駅から三km、JR野木駅から四・五km、国道五〇号から六km、新四号国道から七・五km、JR小山駅から九km、東北自動車道佐野藤岡インターチェンジから一二kmでアクセスできるという交通体系の利便性に恵まれているのが特徴。
分譲面積は六七、一〇〇㎡に設定、十五区画~二十区画を分譲する。区画割りは進出企業の購入希望面積に応じて弾力的に対応すべく一、六五〇㎡~一六、五〇〇㎡と幅を持たせた。分譲予定価格は一㎡当たり二万四千円~三万円に抑え、低廉で良好な土地を提供する。
団地内には幅員四mの周回道路を巡らせ、その内側は幅一〇mの緩衝緑地帯で覆うことにした。構内には幅員一二m(歩道二m)の道路を走らせ、六、〇〇〇㎡の調整池、三、〇〇〇㎡の公園・緑地、木造平屋建て八〇㎡の集会所のほか、屋外トイレ、休憩施設を配していく。
既に市内九社、県外二社(埼玉県、茨城県)の計十一社が進出を表明。業種内訳は市内企業が製造業四社、運輸・流通業二社、卸売業二社、建設設備業一社、県外企業は製造業二社となっている。今後は進出に前向きな企業を『市企業誘致調査委員会』が工業振興に寄与する業種を選定する。